KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

現代アイヌ文学作品選 (講談社文芸文庫)

現代アイヌ文学作品選 (講談社文芸文庫)

現代アイヌ文学作品選 (講談社文芸文庫)

作家
川村湊
出版社
講談社
発売日
2010-03-11
ISBN
9784062900799
amazonで購入する

現代アイヌ文学作品選 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ハチアカデミー

まず知里幸恵の『アイヌ神謡集』の世界観が凄い。単純な解釈を許さない豊かな世界が広がる。怒りややるせなさがストレートに記される違星北斗(「アイヌから偉人の出ない事よりも一人の乞食出したが恥だ」)、森竹竹市(「アイヌ亡びず」)らの短詩も強く印象に残る。他、祖母の死を描いた鳩沢佐美夫「証しの空文」も所収。世代ごとによるアイヌ文化へのまなざしの違いや、生活信条、宗教観の違いが語られる。「文学」という文化から、アイヌの歴史や価値観を知ることのできる貴重な一冊である。近代以降のアイヌ民族の苦しみが吐露されている。

2015/04/18

itsumiKshi

アイヌの人にキリスト者が思いの外多く感じた。違星北斗の詩が、皮肉と独立心がにじみ出ていて好きだった。

2022/07/18

ワッピー

恥ずかしながら、アイヌ神謡集以外、アイヌの方が書かれたものをあまり読んできませんでした。日記や短歌、詩、論文などを含め、初めて目にするものばかり。アイヌであることの誇りと現状への屈辱、苦渋といった生の感情にふれ、これまでウタリの人々がたどってきた苦難の道を垣間見ました。無関心から脱することがスタートライン、かな。

2013/12/15

ひい

鳩沢佐美夫の描く祖母の在り方がとても生き生きしている。アイヌとしての信仰と、外からもたらされる信仰の混交に対する主人公の視線など。 必要があれば女性でもパスイを持ったり、神に弁舌を披露したりするんだなぁ。 萱野茂の引導渡しも感動的。

2022/03/10

感想・レビューをもっと見る