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現代小説クロニクル 1985~1989 (講談社文芸文庫)

現代小説クロニクル 1985~1989 (講談社文芸文庫)

現代小説クロニクル 1985~1989 (講談社文芸文庫)

作家
日本文藝家協会
村上春樹
島田雅彦
津島佑子
村田喜代子
池澤夏樹
宇野千代
佐藤泰志
出版社
講談社
発売日
2015-02-11
ISBN
9784062902618
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現代小説クロニクル 1985~1989 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー

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ケイ

再読だったとは。「象の消滅」二人の心流に心あたたまる。「ユダヤ系青二才」島田雅彦 タイトルが秀逸。まさにそういうことだ。若さの狂疾。「ジャッカ・ドフニ」津島佑子 不穏さが耐えきれない 「鍋の中」村田喜代子 鍋の中へ何でも入れてごっちゃ混ぜ。あらまあ、たいへん。「スティル・ライフ」池上夏樹 村田喜代子さんおすすめ。最初の2頁の落ち着いた感じがすごく好き 「一片の春風が吹いてきた」宇野千代 寝取ったってこと?、かな。「大きなハードルと小さなハードル」斎藤泰志 びっしりと、に感じる気持ち悪さ、生きづらさ。

2018/09/15

ケイ

現代小説といっても、はや30年近く前。バブルが始まって、日本が沸きあがろうとしていた頃。この時期の小説はどこかシュールだ。村上春樹の黎明期になるのかな、この頃は。その春樹作品がまたわかりやすく思える他の作品たち。モノの価値が今とは違ったのだと、作品群を読んで思った。今は随分とハートウォーミングな作品が増えている。春樹作品「象の消滅」、象とともに消えた飼育員が渡辺昇と聞いてニヤっとした。この話は悪くない。村田喜代子の「鍋の中」は良かった。後は作品たちには、シュールだなあという以外に言葉が出てこない。

2015/04/10

佐島楓

文学は時代を映す鏡である、ということばを体現したような作品が多い。これらの作品が書かれたのはバブル期の真っただ中であり、また戦前戦中組から戦後生まれの世代へと作家が移り変わっていった時期でもあるためか、文学にかける切実さの質も変わっていっている気がする。文学をメインの生業としているような人間は、ひどく切実なものがないとほぼ生きていけないので、この読みは外れているかもしれないが。

2021/08/18

ぽち

日本文藝家協会が毎年発行しているアンソロジー「文学〇〇〇〇」からさらに5年ごとを区切って精選したこのシリーズには本当に魅力的な作品ばかりが収められていておすすめです。この年代になってくるとわたしくらいの世代にも馴染み深い作家が多くなってくる。その中でまったく知らなかった村田喜代子「鍋の中」(芥川賞受賞作)はジブリ作品において現実が溶解する展開以前の雰囲気を想起させられて、とても好きだ、が、なんとこの作品は換骨奪胎され原作にないテーマを付与されて、黒澤明監督脚本にて映画化がされたという。

2024/02/15

OHNO Hiroshi

佐藤泰志「大きなハードルと小さなハードル」フィッツジェラルド「バビロン再訪」を思い出した。アルコール中毒の話。なった人しか、読んでもわからないのか。吾妻ひでおもあったな、アルコール中毒のネタ。

2016/07/24

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