K (講談社文芸文庫)
K (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー
CX30
「この30年の小説、ぜんぶ」からのオススメの一冊。三木卓という作家について、聞いたことはある程度の知識しかなく、読むこと自体失礼な思いがした。ただ、奥さまのKとの関係性が、自分自身の状況と重なるところがあり、そういう意味では話の中身に没頭していった。これを機に、三木卓氏の作品に触れてみたい。
2022/08/12
yoyogi kazuo
小谷野敦が二十一世紀の十大小説の一つに選んでいたので読んでみた。お互いが二十四歳の時に出会い、七十二歳で看取った妻のことを書いた私小説。娘が生まれ、著者が作家として立った後に妻から別居を切り出される。離婚ということではなく、たんに母娘の生活から著者を排除したかったような趣がある。詩人でもあった妻の生い立ちからその閉ざされた内面を探る。三木卓といえば確か国語の教科書に載っていた記憶があって、児童文学者という印象があったのだが、小説で芥川賞も取っている。三木卓の作品をもっと読んでみたくなった。
2022/02/13
Lieu
亡くなった妻との思い出を描いた私小説だが、割とリアルに生活や闘病が描かれるのに何となく童話めいた雰囲気なのが不思議な作品である。「すれる」ことのできない二人の地味で不器用な男女が、くっつきすぎることなく結局はお互いを必要としながら生きた記録。
2021/01/11
Hirochan
淡々と綴られていくので、見どころはどこなんだと、最後に泣きましたよ。
2017/03/08
komamono_rimi
「堪」の文字。いくども…。一気に読んだ。
2021/05/15
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