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新装版 阿片戦争 (三) (講談社文庫)

新装版 阿片戦争 (三) (講談社文庫)

新装版 阿片戦争 (三) (講談社文庫)

作家
陳舜臣
出版社
講談社
発売日
2015-10-15
ISBN
9784062932011
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新装版 阿片戦争 (三) (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ケイ

戦争と言っても清が攻めに行くわけではない。ひたすら受け身。皇帝はその場から遠くにいるために、使者の裁量が大きくなる。元は強硬派だった林則徐は左遷。阿片禁止穏健派が政権中枢にくると、林則徐の首を英国に差しだして停戦を求めようとする動きまでおこる。英国側も一枚岩ではない。商取引きを優先させようとする現地側と、あくまでも屈服させ港を割譲させようとする本国。交渉は進まないままだが、戦局はじりじりと清にとって悪くなっていく。作者陳氏の創作の部分や、独自見解もかなり入っていると思われ、読んでいて戸惑うところも多い。

2017/05/06

しんすけ

林則徐が更迭される。阿片厳禁論の立場の彼はイギリスに厳しい態度で臨んだ。 それが、イギリスの中国侵略に繋がったとする清国上層部の判断による。 だが林則徐が厳禁論の立場を貫いたのは、中国国民の生活を重んじてのことだった。 後任の琦善は太鼓持ちのような鮑鵬を使ってイギリスに追従する。だがイギリス側の印象は悪く、「林則徐のほうがまだよかった」とさえ思わせるのである。 そして後任の対応の悪さから、戦争はさらに激化する。

2020/10/16

BIN

ついに始まった本格的戦争・・・と思っていたら、英国を刺激したくない保守派のせいで林則徐がせっかく強化した軍備・軍勢を弱体化させて難なく占領され、そのままずっと破れ続けるという情けない始末。官軍の質が悪すぎるし、将軍が無能でやる気がない奴らばかりなので、ある意味負けて当然。有能な将軍ばかりが死んでいってますます無能ばかりが残る悪循環。4巻もこの連続だろうなあ。それにしても林則徐の出番がほとんどない。。。

2018/12/19

Tanaka9999

戦闘行為が始まった。しかし、清は衰退期でしかも異民族政権という状態。先の歴史を考えるとやはり漢民族の民族意識(または地域意識)というものは大きいか。イギリス側は帝国主義な時代。実利よりも栄光を求めるという考え方。この時代からある意味では中国側はしたたかなのかも。しかし次の時代を見えていたという(この人物は作者の設定?)商人のような人物はどこまでいたのだろうか

2018/09/27

rk

この巻(3/4)で中国における武官、文官の考え行動の違いは科挙の影響と、武官、文官の登用の違いなのか。また、中華思想を林則徐も考えの根本には有る様に書かれていた。現在とは情報量の伝達、収集、信頼性が雲泥の差で有り、英国と比べても判断材料は当時などは少なく限定された情報元から知識を元に行動していたのだろう。林則徐の国に対する考えと決断に驚く。今の中国でも情報について鎖国的な方針が有り現状で比較は困難な環境に成っている。どの様にして林則徐がこのような行動を出来たかいろいろ幅広く読書を含め感じて行きたい。

2017/03/05

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