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赤刃 (講談社文庫)

赤刃 (講談社文庫)

赤刃 (講談社文庫)

作家
長浦京
出版社
講談社
発売日
2015-11-13
ISBN
9784062932622
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赤刃 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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W-G

著者のデビュー作。筆運びに甘さがあり、疾走感が途切れたり、展開が単調な反復に思える場面がチラホラ見られるが、下敷きとなるフォーマットが秀逸で、解説にあるように、まさに山田風太郎の忍法帖や映画『アンタッチャブル』を連想。この作品独自の魅力としては戦闘場面。武士同士の真っ当な勝負は一つも描かれず、近代戦争の個人の尊厳がない大量死を知った視点が持ち込まれている。決闘ではなく害敵の駆除殲滅という思想をこの時代の人物に纏わせてサイコなダークヒーローに仕立てている。そこが嫌いな読者もいるかもしれないが私は好き。

2023/07/05

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

第6回小説現代長編新人賞受賞作。徳川家光治世の江戸を舞台に、辻斬りの殺戮集団との戦いを描いた作品。長浦作品はリボルバー・リリーに続いて二作目。う~ん・・・新感覚の時代小説と言えば聞えはいいが、かなり漫画チックな印象は拭えず、残念ながら読み応えを期待して読むような作品ではなかったかも。

2018/08/24

オーウェン

徳川家光の時代に数百もの辻斬りが暗躍していた。 その対策のため掃討使として逸次郎を任命。 逸次郎は調査をし集団で辻斬りを行う頭首が赤迫雅峰と確信する。 6人の人斬りとそれに対抗する幕府。 6人ともに圧倒的であるが、集団で追い詰めていく逸次郎も徐々に形勢を逆転していく。 雅峰と逸次郎の対決という構図へ向かっていくのだが、これをラストに持ってきた方がドラマチックになったように思うのだが。

2023/01/24

goro@80.7

久々にぶっ飛んだ時代小説!いや舞台を江戸にしたテロとの壮絶な戦いか!戦乱を生き抜いたが平和な時代に生きられない赤迫率いる狂気の集団による大量殺戮。幕府の威信を掛けて立ち上げた掃討使だが悉く惨殺となり憤る松平伊豆守。狂気には狂気か!?長崎より呼び寄せたのは知も武も立つがやり過ぎる男ー小留間逸次郎!赤迫狂気集団vs銀羽織が映える逸次郎軍。卑怯も邪道も無き闘いへ投入するのだ!逸次郎の深紅の長太刀が血に煙る!これがデビュー作となる長浦京、恐るべし!カバーイラストも凛々しくカッコ良いね!乞う続編!

2016/05/15

hit4papa

徳川家光の治世、六人の凄腕辻斬り集団を追う、掃討使の活躍を描く時代劇です。主人公は、行き場を失った武士たちにシンパシーを感じながらも、満身創痍で闘い続けます。本作品は、漢と漢、剣と剣といった正統派のヒーローものではありません。主人公の勝ちゃなんでもアリアリの戦法は、肩すかしすら感じるシーンが度々で、「新感覚の剣豪活劇」とは言いえて妙。カーチェイスならぬホースチェイスなど血沸き肉躍る読みどころが満載です。ただ、ページ数の割に登場人物をてんこ盛りにしてしまったため、とっちらかった印象を残してしまいました。

2016/11/20

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