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空白を満たしなさい(下) (講談社文庫)

空白を満たしなさい(下) (講談社文庫)

空白を満たしなさい(下) (講談社文庫)

作家
平野啓一郎
出版社
講談社
発売日
2015-11-13
ISBN
9784062932899
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 柄本佑さんが主演を務め、阿部サダヲさんの怪演も話題の土曜ドラマ『空白を満たしなさい』(NHK総合)。第1話のNHKオンデマンド視聴数は、大河ドラマを除くドラマ第1位(放送以来7月20日時点)と高い注目を集めていることがうかがえる。3年前に亡くなった柄本さん演じる徹生が突然生き返り、戸惑いながらも自分が死んだ理由を探していくという本作の原作を手掛けたのは『マチネの終わりに』や『ある男』で知られる小説家平野啓一郎さんだ。そこで、柄本さんの原作との出会いや平野さんのドラマを観た感想など、お二人に話を伺った。 (取材・文=立花もも 撮影=川口宗道)

愛する人を失ったとき生まれる、もっともシンプルな“もう一度会いたい”という想い

平野啓一郎さん(以下、平野) ドラマ、非常におもしろく拝見しています。柄本さんが演じる主人公の徹生は、3年前に死んだはずなのに生き返った「復生者」という設定。小説と違ってドラマでは、徹生が復生する以前から全国的にその現象が知られているという設定になっていますね。徹夫の再生後の手続きのために、役所の人間がやってくる、という場面は興…

2022/7/23

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空白を満たしなさい(下) (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

下巻に入って、ゴッホの自画像の持つ意味も、そして主題もまた明らかになった。つまるところ、この作家特有の思想である「分人」を小説として描き出すことに主眼があったことになる。言っていることはわからないではないが、小説として語ることの意味においては、はなはだ疑問である。小説が小説として自立するには、その形式においてしか語り得ないものであるはずだ。ところが、本書では作家の思想が先行し、それを説得するためrに小説という形式が用いられているようだ。平野啓一郎氏の本は、これまでに何作か読んできたが、本書はお薦めしない。

2019/03/24

おしゃべりメガネ

作家さんにはこの人しかこういうの書けないだろうなという作品が少なからずあると思われ、平野さんの作品をそんなに読んでるワケではありませんが、やっぱりこの方もそうなんだろうなぁと感じました。下巻は上巻にてじっくりと築き上げた世界観をしっかりと固めていき、家族との絆、生きることの大切さなどを教典のように綴っていきます。そもそも本作は一体どういうジャンルなのか?なんて細かいコトは気にしてはいけない圧倒的な筆力を感じずにはいられません。世の中にはこういう作品を書けてしまう方もいるんだなぁと、ひたすら驚愕でした。

2018/11/23

chantal(シャンタール)

お釈迦様は人生とは生まれた落ちた時から「生老病死」の四苦を背負って生きる事だと、生きることは苦しみだと言うことを発見した。生まれたその日から、いつか死ぬ事は決まっている、その日までをどう生きるか?多くの人が考え悩みながら生きている事と思う。辛いばかりの人生もあるだろう、それでも人は生きなければいけないのか?家族のためにと頑張りすぎる人生が本当に報われるのか?なんだか色々な事を考えさせられたなあ。死んでしまえばただの「無」になるのか、生きた証を残せないのか、残す意味はあるのか・・難しいよね、生きるって。

2020/06/27

ナマアタタカイカタタタキキ

“分人主義”という概念は、私にとっても非常に納得のいくもので、日頃から沢山の人々と接する中で意識させられていたことを、きちんと言語化されたような感覚だった。その人を失うことは、同時にその人と接する際に表れる自分自身を失うことになる。けれど、肉体や精神の消滅がイコールその人の存在や影響の消滅、とも言い切れない。その辺の講釈があまりに先立っていて、途中で思想書であるかのように錯覚し、本筋の物語が教材か何かの挿話のようにさえ思えてきた。小説としてどうかと言われると…気づきはあっても、魂は震えない…そんな感じ。→

2020/12/15

〇〇肉店

初めて読む平野啓一郎さん。上巻と下巻の途中までは小説を、下巻の途中からは小説と哲学書を一緒に読んでいるような気分でした。分人主義という思想はとても面白いと思いました。作中の説明も分かりやすかったのですが、「説明多過ぎっ」とも思ってしまいました。とはいえ、ただの分人主義紹介小説ではありません。主人公や各人物の考え方や葛藤の描き方は素晴らしく、ストーリーも面白く仕上がっています。

2016/02/14

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