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新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫)

新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫)

新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫)

作家
向田邦子
出版社
講談社
発売日
2016-02-13
ISBN
9784062933285
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「新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫)」のおすすめレビュー

向田邦子を知っていますか? 今読む理由がある、名作3選!

(c)文藝春秋 エネルギッシュに仕事に励み、おしゃれでグルメ、スポーツ万能。両親が結婚しろと言うのもはねつけて、青山に買ったマンションで、愛する猫たちと暮らす──そんな女性がいると言えば、「かっこいい人だね。友達?」という声が聞こえてきそうだ。しかしこの人物は、昭和4年生まれ、存命なら88歳。数々の名作を残した向田邦子の生きざまは、現代を生きる私たちにとっても、憧れや指針となりうる。彼女が売れっ子文筆家として花開くまでを追いながら、向田邦子という人がわかる3冊を紹介したい。

■食いしん坊だった少女時代を懐かしむエッセイ集『父の詫び状』

『父の詫び状』(文藝春秋)

 向田邦子初のエッセイ集『父の詫び状』(文藝春秋)は、読んだことがある人、タイトルを聞いたことがある人も多いだろう。エッセイの傑作と言われる本書は、邦子が「白い木綿糸を通した針で、黒くしめった地面を突くようにして桜の花びらを集め、腕輪や首飾りを作」っていた、少女時代の出来事を描き出す。収められた24篇の中では、タイトルのとおり、父の姿が印象的だ。

「わが家の遠足のお弁当は、海苔巻であった。 …

2018/3/31

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新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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nico🐬波待ち中

1981年8月22日に飛行機事故で亡くなられて今年で没後40年の向田さん。事故のことは未だに印象深い。エッセイ中の海苔弁、麻布の卵等は食べたくなるものばかり。印象深かいのは『手袋をさがす』。向田さんの若い頃から培った信念がよく分かった。妥協しない潔さ。熟考に熟考を重ねて、でも結論はさっぱりと。向田さんの自分に嘘のない生き方に共感しきりだった。そして『時計なんか恐くない』。どんな毎日にも生きている限り無駄はない。焦りも後悔も貴重な栄養。向田さんのどこまでも前向きな考え方を改めて知り、泣きそうになった。合掌。

2021/08/22

Roko

「寺内貫太郎の母」で語られる女たちの生きざまが生き生きとしていて、年をとっても口の減らない老婆というのもなかなかじゃないと思えました。残念なのは、向田さんがそんな老婆になる前にお亡くなりになってしまったことです。そして、お金ばあさんの歳になった向田さんの随筆を読んでみたかったなぁと思うのです。「手袋をさがす」の中の”清貧は、やせがまん。謙遜は、おごりと偽善に見えてならないのです。”という言葉が重いなぁと思うのです。

2021/05/05

あや

「手袋をさがす」が読みたくてのんびり探していたら、先日新装版が発売されてすぐさま購入。読むのが勿体なくて今日まで寝かせていたけれど…思った通り、とてもよかった。私の生まれる前には亡くなっていた女性が、その時代をあるがままに生きていこうと決断するのはどれだけ難しいことだっただろう。生き方について、しばらくぐるぐる考えてしまいそう。

2016/04/07

MIHOLO

気に入った手袋がみつからない。気に入らない手袋をはめるくらいなら、はめない方がマシだと思ってた。それは「手袋」だけを指しているのではなく、人生そのものにおいても 納得できなければ許せない。仮に妥協しても、自分に嘘をつく芝居など出来ない。「手袋をさがしている」のは生きることへの情熱が人一倍あったからじゃないのかと思う。そんな向田さんが事故で亡くなってしまうなんて運命って本当にわからない。ご存命なら、92歳?かな。古さを感じさせず、今でも新装版として増刷され続けるのは向田さんの魅力がいつの時代も伝わるからだね

2021/09/11

まさ☆( ^ω^ )♬

丸善ジュンク堂書店スタッフが選ぶ夏の文庫50の一冊。向田さんのエッセイは一度読んでみたいと思っていたので、丁度良いと思い購入。どのエッセイも楽しく、1980年に発行されたものとはとても思えない新鮮さを感じました。特に「手袋をさがす」は何度も読み返したいと思う印象深さでした。これをきっかけに向田作品を読んで行きたいと思いました。

2022/07/18

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