KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇 (講談社文庫)

名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇 (講談社文庫)

名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇 (講談社文庫)

作家
法月綸太郎
出版社
講談社
発売日
2017-08-09
ISBN
9784062937375
amazonで購入する Kindle版を購入する

「名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇 (講談社文庫)」のおすすめレビュー

刑執行の直前、死刑囚はなぜ殺されたのか――? 異様な傑作「死刑囚パズル」を含む、名探偵・法月綸太郞のファースト短編集!

『法月綸太郎の冒険』(法月綸太郞/講談社) 『生首に聞いてみろ』で本格ミステリ大賞を受賞。以降『キングを探せ』『ノックス・マシン』と話題作の刊行が相次いでいる作家・法月綸太郞。『法月綸太郞の冒険』(法月綸太郞/講談社)はその記念すべき第一短編集だ。刊行は1992年。本格ミステリの復興運動である「新本格」が大いに盛りあがっていた時期に生まれた一冊である。

収録作は全7作。いずれもシリーズキャラクターである名探偵・法月綸太郞が登場し、難事件を解決してゆく。ちなみに作者と同名の探偵を登場させるという趣向は、著者が尊敬するアメリカの作家、エラリー・クイーンにならったものだ。 なかでも傑作として名高いのは、100ページを超える「死刑囚パズル」だ。死刑執行当日、拘置所内で死刑囚が何者かによって殺される。誰が、何のために死を待つだけの男を殺したのか? “死刑囚殺し”という矛盾にみちた犯罪のインパクトもさることながら、限定された関係者から消去法によって犯人を確定してゆく綸太郞の推理にとにかくしびれる。今回久しぶりに読み返してみて、そのロジックの緻密さにあらためて…

2017/9/9

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇 (講談社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

HANA

名探偵アンソロジー。前二冊に比べるとこの著者はあまり読んでこなかったのだが、傑作短編集の名に恥じず読み応えのある作品ばかり。法月は間違いながらも推理を繰り返して進んでいくという足の探偵的なイメージがあったのだが、安楽椅子探偵的な作品も多いのだなあ。内容は後期クイーン的問題のお手本みたいな「背信の交点」や、一見見立て殺人なのだが行動が犯人に結び付くホワイダニットのお手本みたいな「都市伝説パズル」オカルト殺人「世界の神秘を解く男」等、好みのシチュエーションばかり。これからしばらく作者を追っかけてみようと思う。

2018/01/23

山田太郎

なんか真面目なのかふざけてるのかよくわかんない作風だなと思った。好きな作家さんなんで全部読んでるのですが。結構作風は幅広い気がするわりには寡作な気もする。3人シリーズで出たけど続くのかな、メルカトル鮎編とか。

2017/10/20

かめりあうさぎ

面白かったです!法月綸太郎シリーズは長編の読み応えが好きですが、短編も物足りなさを全く感じさせないのが素晴らしい。日常の謎、鉄道ミステリ、オカルトモノ、都市伝説モノ、など内容も色とりどりでハズレがひとつもなかったです。何よりも、綸太郎の丁寧なロジックを積み重ねて可能性をひとつずつ消していく方法がやっぱり大好き。一見して謎そのものにたどり着こうとしているだけに見えるが、実は人間心理の深層を知りたがっているようにも感じるのが不思議な感覚。父と息子の関係性はもはやツッコミ入れるのが野暮ってもんです(笑)。

2017/10/28

Moemi

新本格ミステリ30周年記念! 法月綸太郎シリーズの短編集を読むのは初めてですが、どれを読んでもハズレなしでした。 鉄道ミステリやオカルト現象の裏側の犯罪劇など幅広いテーマのものが収録されていますが、個人的には日常の謎を書いた「過ぎにし薔薇は……」と都市伝説をモデルにした「都市伝説パズル」が特に印象に残っています。 そして少々悔しい思いをしたのが、ちょこちょこ登場する沢田穂波嬢が誰だか知らなかったことです。 彼女が初登場するお話が読みたいので、シリーズを遡って読んでみようと思いました。

2017/09/22

Yuki

「のりりんの短編って昔読んだけど今本屋では見かけないんだ。なんか寂しいなー」と思ってたら傑作短編集が出たんですね。ドラマ版の俳優を思わせるスカイエマさんのシュッとした表紙絵も2017年ならでは。日常の謎、時刻表、交換殺人、パズルなどバラエティ豊かに集まってる。警視の父親が持って帰ってきた事件を作家の息子が安楽椅子探偵方式で解決するお馴染みのスタイルはもちろん、友人?の図書館司書・穂波と事件を追う話もピックアップされていて入門書にぴったり。氏の作品によくみられる、ラストのほろ苦さも堪能できる。

2018/01/30

感想・レビューをもっと見る