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小説の神様 (講談社タイガ)

小説の神様 (講談社タイガ)

小説の神様 (講談社タイガ)

作家
相沢沙呼
出版社
講談社
発売日
2016-06-21
ISBN
9784062940344
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小説の神様 (講談社タイガ) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

「隣の芝生は青く見える」。青いのではなく、そう見えるということが要点なのだろう。物語を作ることに対する、葛藤や苦しみ自体を物語にするという、メタフィクションとも言える物語。真の主人公は一也でも詩凪でもなく、小説(を書くこと、その意味)かもしれない。ラスト数十ページは、作者が猛烈な勢いで書いているので、こちらも猛烈な速さで読む。読める。読者にも小説の神様はつくみたいだ。わたしは、といえば、小説には確かに力があると思います。

2017/11/18

寂しがり屋の狼さん

中学生で作家デビューしたが、自分は小説の主人公になり得ない人間と悲観し想うように物語を生み出すことが出来ずにその執筆力を生かせないでいる男の子と溢れ出る物語を執筆出来なくなった女子高生が協力して1つの物語を紡ぐ…✒️前半は主人公が悲観的すぎて本好きな私としては読むのが辛かったです(*^.^*)

2020/07/19

ふじさん

商業的な失敗を繰り返し物語に真っ直ぐ向き合えなくなった高校生作家の主人公が、人気作家のヒロインとの共作を通じ再生していく、創作の意味を巡る青春小説。著者の体験を如実に反映させたと思しき主人公の吐き出す呪詛は、余りに悲愴。些か書き手側の論理に偏り過ぎている印象は否めないが、執拗なまで描き込まれた創作の苦しみに、自分まで取り込まれそうになりながら読んだ。勿論その分、差し込む光の眩しさも鮮烈。熱の入りように半ば胸焼けしつつ大いに感情を揺さぶられた。相手の秘密を知る事で自分自身を知る、青春ミステリ的な手筋も流石。

2022/07/11

nobby

うーん、軽快に読めるけど、とにかく辛くて苦しくて…新人賞受賞するも本の売れないネガティブ男子と容姿端麗お嬢様人気作家、そんな高校同級生に持ち上がった合作企画に『小説の神様』は微笑むのか…アオハル作風が読みやすいが、主人公2人の宿願とか葛藤やらが入れ替わり錯綜する違和感は否めない…「なんのために小説を書くのか」この永遠の問いかけに、厳しい職業作家の現状が生々しく重ねられるのが痛々しくて…それでもラストでようやく辿り着いた当面の答えにはホッと出来る。そして僕は、これからも素敵な小説と巡り会えることを切に願う♬

2020/08/22

bookkeeper

★★★★★ 初読。高校生作家の一也は作品が酷評されて以来新作を執筆できず、担当から別作家との共作を提案される。相手は同い年で人気の美少女作家詩凪。ネガティブ男子と全てに恵まれた日向の少女。相性は最悪で執筆は難航を極める。  高飛車で、でも事あるごとに主人公に諦めないよう必死に訴える詩凪の秘められた事情に胸が熱くなる。創作の苦しみ、悪意に直接晒されるネット社会、一部の人気作家以外はシビアに淘汰される現状…。痛くて辛くて、それでも誰かの心に届く言葉を届けたい。小説家が真っ直ぐに書いた小説家のお話しですね。

2022/02/06

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