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我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち (ブルーバックス)

我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち (ブルーバックス)

我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち (ブルーバックス)

作家
川端裕人
海部陽介
出版社
講談社
発売日
2017-12-14
ISBN
9784065020371
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「我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち (ブルーバックス)」のおすすめレビュー

驚愕!! 進化によって小さくなったホビット族、「フローレス原人」は実在した!? 人類進化の謎を追う、妄想必須の科学新書!

『我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち(ブルーバックス)』(川端裕人:著、海部陽介:監修/講談社)

 近年、エコロジー、グローバルビジネス、地域社会など、さまざまな分野で「多様性(ダイバーシティ)」という言葉をよく耳にする。いろんな種や価値観があることを尊重し、調和していこうというムーブメントだ。

 現在の人間同士で考えてみよう。世界を見ると、肌の色や言語、宗教、文化の違いはあれど、皆等しくホモ・サピエンス(ラテン語で賢い人間の意)という種の共通項でくくられる。それでもなかなか調和がむずかしいのは、昨今の国際情勢が示す通りだ。

 ではここからタイムスリップして、30万~10万年前にさかのぼってみる。現在最も有力な学説によれば、当時、アフリカで誕生したホモ・サピエンスは、アフリカを出て、世界に拡散していく。するとそこにどんな世界が待っていたのかを教えてくれるのが、『我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち(ブルーバックス)』(川端裕人:著、海部陽介:監修/講談社)である。

●かつては原人、旧人、新人が一堂に会…

2017/12/24

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我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち (ブルーバックス) / 感想・レビュー

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absinthe

フローレス原人の話題は面白かった。ホモ属はそれこそ大量の変種がいたが、ホモサピエンスの登場とともに、それ以外は世界中から姿を消した。ヨーロッパだけでなくアジアからも。当時の多様性と現代の均一性。新たな発見が続くたびに際立ってくる。澎湖人についてはまだ証拠が少なすぎ。新たな発見が望まれる。

2018/03/20

ろくせい@やまもとかねよし

人類進化のアフリカ起源説を否定か。タイトルは現生人類が新人であるホモ・サピエンスのみであることを問いかけ、国立科学博物館の海部洋介さんらが発見したフローレス原人や澎湖原人とそのインパクトを解説する。猿人→原人→旧人→新人で捉えた人類進化は、その発見された地域性からアフリカに人類起源をもつと考えられてきた。しかし、アジア東部で新たに発見された原人から、人類進化起源は多様であることを考察。そもそも地球上の1点でのみ人類が生じる考えが流布すること自体が問題で、科学知見は氷山の一角で広げる解釈は人間所業かも。

2019/02/10

TATA

ホモ・サピエンスより前の人類についての考察。川端さんが海部陽介氏の監修を得ながら最新の研究を解説していく。やっぱり文章がお上手だし熱意を持ってジャワ原人、フローレス原人の発掘現場であるインドネシアまで足を運ぶだけあって迫力を伴って語りかけてくれます。10万年前、50万年前に人類史上に何が起きていたのか。まだまだ更なる研究を待つ必要はありますが、こういったことを想像するだけで浸れる人にはオススメの一冊です。

2019/04/06

鱒子

図書館本。わたしたち ホモ・サピエンス以前のアジアの「人類」とはーーという最先端の研究。ライターの川端さんが、研究者の海部さんに綿密な取材をして書かれたもの。学者さんの文章ではないので、非常に楽しく読みやすいです。 2003年に発見された身長1mのフローレス原人と(コモド)ドラゴンの住む リアル「指輪物語」。なんとドラマチックな研究分野だろう!

2018/10/07

やいっち

本書は、フリーランスの文筆家が、アジア(特にインドネシア)の発掘現場へ取材に赴き、最新の研究の様子を伝えようというもの。特に、監修の海部陽介氏からの、ホットな情報は大きなウエイトを占めている。それだけに、内容は手堅い。やや、取材者の内幕話が過ぎるかなという感はあったが、それも、発掘現場へのアクセスなど研究者の苦労を偲ばせると思うべきか。

2018/01/24

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