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君の隣に (講談社文庫)

君の隣に (講談社文庫)

君の隣に (講談社文庫)

作家
本多孝好
出版社
講談社
発売日
2018-09-14
ISBN
9784065123409
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君の隣に (講談社文庫) / 感想・レビュー

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あも

著者の小説はいつも説明が足りない。これは否定的な意味ではない。複数の人間が重なり、一つの物語を織り成す時、その全てを語り尽くすことは本来できる筈がないのだ。それでも。あの男の、そして彼の心をもっと覗いてみたかった。それ程にリアル。デリヘル"ピーチドロップス"に関わる人々はいつかの横浜にきっといた。大学生の店長、彼の同級生、客の男性…各話に惹き込まれながらも、見えそうで見えない物語の輪郭はいつしかくっきりと目の前に。人が人を縛る一番の魔法は悪意からは産まれない。愛という名の執着で、世界にひとつの、君の隣へ。

2019/01/24

hit4papa

男子大学生がオーナーである性風俗店周辺の人々を描いた連作短編集です。それぞれの主人公は、その店の客や風俗嬢で、彼ら彼女らの隙間風のような寂しさが漂っています。シチュエーションはらしくないのですが、自分探しでもあり、ミステリでもありと、本多節は読み取ることはできるでしょう。ただし、とっちらかった感が否めませんね。ラストにかけては予想外の展開をみせますが、自分の想像よりはよろしくない方に行ってしまいました。ハートウォーミング感が唐突と言いましょうか…。つまりは、誰かの支えって必要だよね、ってことかな?

2020/03/17

三代目けんこと

読後に、その装丁とタイトルを眺めると、切なさがじんわりと心に迫る…。

2020/10/22

えみ

君とは誰だったのだろう。隣に誰を思い浮かべていたのだろう。君の隣に…何を求めていたのだろうか。ずっとその人の人生の中に迷い込んで彷徨っていたのだろうと思うと、どんなに苛酷な現実でも受け入れ、許したくなるのが人の情なのかもしれない。荒々しくて激しいデリヘルの世界を垣間見たこのミステリな一冊は、どうしようもない人間の愛と欲望と殺意と眩暈の深淵部分が剥き出しになっている。嬉々として特異さを主張している、人間の尊厳に対する残酷で切ない物語だと受け取った。風俗店に関わる女性が失踪した事件を軸に、運命の皮肉を知る!

2022/12/09

Rs

社会派小説を6作読んだら、ひとつのミステリーがついてきたような。年齢も性別も社会的立場も全く異なる6人の人生の断片を繋いでいったら、たまたま一つの事件が浮かび上がってきたような。なんとも不思議な一冊だった。とくに印象に残ったのは「scene4〜満村」元警察官の話。

2021/08/14

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