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おるもすと

おるもすと

おるもすと

作家
吉田篤弘
出版社
講談社
発売日
2018-09-21
ISBN
9784065130346
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おるもすと / 感想・レビュー

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chimako

小説(913)で登録してあるがエッセイのようにも手記のようにも読める。「おるもすと」は感想の書きづらいお話。ほとんど何もかも終えてしまった と感じている青年(だと思う)の日常がファンタジーのような浮遊感をもって描かれる。崖っぷちの壊れそうな家。一風変わったパン屋。石炭の仕分け。突然出会ってベンチを分け合った体格の良い男の人。その男性の「おるもすと」だけが実態を持ち響いてくる。活版印刷で仕上げられた世田谷文学館版のグムンドカシミアの手ざわりを確かめてみたいものだ。濃いグレーのインクも石巻で作られた紙も。

2019/01/15

野のこ

慎ましく静かな物語です。「おるもすと…almost」ほとんど終わりそうだけど、終わらない。 ひとつひとつのしるしを点と点に繋げてるようでした。東山魁夷の「道」をイメージしました。道の終わりがありそうで、実際はこの先も道がどこまでも続いてる…。「おるもすとの話のつづき」「話のつづきの、そのまたつづき」では吉田さんの「おるもすと」への熱い想いがすごく伝わってきて、12年もの間ポケットに大切に大切に温めてたんだなぁとしみじみ思った。活版印刷の本、手にしてみたいです。

2018/10/31

けんとまん1007

何故か、タイトルを間違えて記憶していた。オルスモト・・・と。実際、図書館から借りてきてから、オルモストなん・・・と。まあ、それも、もしかしたら吉田ワールドの影響なのかなあ~。基本的な空気感は変わらないが、少しだけ、何かが違うこの1冊。淡々とした中にも、光景が、はっきりと目に浮かぶ。

2019/02/24

ユメ

先日参加したトークショーでのお話を踏まえて『おるもすと』を読み返すと、主人公がまとう死の気配がいっそう濃く感じられた。それは恐怖とも悲しみとも違い、崖の上の家から見下ろせる墓地のように、ただ静かに胸の内に広がっていく。そんな彼にとって唯一手放したくない愉しみが「想像すること」であるのが、篤弘さんが書いている「金曜日の本」を作った意味と響き合っているのにもようやく気付いた。私も子どもの頃から一人で本を読む時間がとても大切だった。その時間がもたらしてくれる「孤独と愉しみ」がこの短い本にぎゅっと詰まっている。

2018/10/07

annzuhime

図書館本。これは感想が難しい。ジワっと染み渡るような感覚。題名の意味を知った時に、ハッとした。ほとんど終わりだけど終わらない。当たり前のことのように過ごしている毎日に、おるもすとの言葉が響く。相変わらず優しくてどこか寂しい吉田さんの世界。図書館本なので返却に追われ、一気に読んでしまったのが実にもったいない。吉田さんの作品は時間をかけて読むべきですね。

2018/11/10

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