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異類婚姻譚 (講談社文庫)

異類婚姻譚 (講談社文庫)

異類婚姻譚 (講談社文庫)

作家
本谷有希子
出版社
講談社
発売日
2018-10-16
ISBN
9784065132241
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異類婚姻譚 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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absinthe

夫婦とはそもそも異類婚なんじゃないの?とにかく全く赤の他人が同じ屋根の下で暮らすんだから、トラブルが起こらないわけが無い。そうんな異物感と次第にどこか溶け合って一緒くたになっていくような感覚。この変遷はふと我に返るとホラーよろしく『インスマウスの影』みたいな感覚に陥ることも。融合の後にたどり着くのはキメラ?LCL?今の自分て一体何?と問いかけたくなる問題作。

2019/11/24

りゅう☆

夫婦の顔がだんだん似てくるなんてちょっとホラーを感じた『異類婚姻譚』/荒野の真ん中でクイズに答え続けてる感覚ってよく分からないけど、日常生活からふと感じる孤独感はイヤだな『トモ子のバウムクーヘン』/犬の言う「確かに。合格だな」って不気味な感じが拭えない『<犬たち>』/しつこいぞ『藁の夫』よ。どれだけ楽器に埋め尽くされてるの?…孤独感が生み出した不思議な感覚に満ちてる。なんか変。こういう世界に順応なんてできない。寓話。なるほど。それならこういうのもアリかな。こんな世界を生み出せるって本谷さんてスゴイなぁ。

2020/04/21

ふう

ありきたりな言い方をすれば、夫婦といえども、わかっているつもりでいても、ずっと深いところではわかっていないし、わからないふりをしているのかもしれません。考えるのは疲れるし…。不気味だという思いがやがて不憫さに変わり、何かが胸の奥に引っかかっているような感じで本を閉じました。時間がたって感想を書いている今、山の岩場の近くで可憐に咲いている花の姿が、とても寂しく浮かんできます。

2019/02/01

dr2006

本谷さんは最初に「乱暴と待機」を読んで以来の大ファン。本作は人物形容と斬新な異化が読者の脳に深いイメージを与え、ぐいっと異世界へ連れて行く作品。パートナーと長く一緒にいると、互いに相手の良いところも悪いところも受け入れ、やがて相手の身体との輪郭が曖昧になり同化する。良好な関係ならこの感覚は好ましいが、倦怠や同族嫌悪となれば崩壊を招く。作品の中で主人公のサンは、誰かと親しくなったとき、自分が段々とその人に置き換えられていく感覚に恐怖を感じるという。なるほど。感覚的な「同化」を新たな切り口で示した芥川賞作品。

2019/10/30

Ame

なんだこれ、怖っ!!猫を描いた可愛らしい装丁と京極夏彦さんが帯文を書いていることから、軽めの怪奇ものかなと期待して読み始めたらとんでもなく毒の強いホラーを食わされた。ドラッグのことをびよーんと表現するユーモアさは微笑ましくも、やはり行間から滲み出る空恐ろしさからは最後まで逃げられない。(擬音が多いのは筆者の特徴だろうか。) どれ程の狂気を孕んでいればこんな話が書けるのだろうか。軽妙な書き口で読者を誘い込み、確かな筆力で読了後まで〝気持ち悪さ〟を残す。たしかにこれは納得の芥川賞だ。

2019/03/27

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