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世にも奇妙な君物語 (講談社文庫)

世にも奇妙な君物語 (講談社文庫)

世にも奇妙な君物語 (講談社文庫)

作家
朝井リョウ
出版社
講談社
発売日
2018-11-15
ISBN
9784065137222
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「世にも奇妙な君物語 (講談社文庫)」のおすすめレビュー

『何者』の朝井リョウが描く“世にも奇妙な物語”——最後のどんでん返しを刮目せよ!

『世にも奇妙な君物語』(朝井リョウ/講談社)

 誰もが知る国民的番組『世にも奇妙な物語』は、最後にゾクッとするオチが付くホラーやミステリーが多く、どちらかといえば“非現実的な”物語である。だから、朝井リョウが『世にも奇妙な物語』を書くと聞いたときには、正直あまりピンとこなかった。彼の描く作品は、今を生きる若者たちの感覚をリアルに切り取る――とても“現実的な”物語だからだ。

 だが、本作『世にも奇妙な君物語(講談社文庫)』(朝井リョウ/講談社)を読み始めると、すぐにそれが杞憂だったのだと気が付く。収録されている5作品で展開される物語は、たしかに普通ではありえない“非現実的な”ものだ。ところが、その題材は、シェアハウス、コミュニケーション能力、ネットニュース…など、あまりも私たちの近くにある“現実”なのである。著者は、“世にも奇妙な物語”というありえない世界のフォーマットを借りて、現実を現実以上に私たちに突き付けてくる。

■住人たちは何を“シェア”しているのか…? とあるシェアハウスに隠された謎

 第1話「シェアハウさない」は、収録作のうち、いちばんミス…

2018/12/25

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世にも奇妙な君物語 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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短編集。どの話もどんでん返しのオチで終わる。結末が読めそうで読めない面白さがありました。ご本人は、世にも奇妙な物語が好きで書いたそうですが、あのドラマっぽいのは1作目の『シェアハウさない』かなと思います。第4話『13.5文字しか集中して読めな』が良かったです。ラストの作品は本物の俳優さんたちでイメージしながら読むと楽しいです。

2018/12/19

ナルピーチ

5編からなる短編集、どの作品も見事に“奇妙な物語”となってました!特に本家と近いかなと思ったのは1話目の「シェアハウさない」かな。最後にタ◯リさん😎のコメントしている姿が頭に浮かんできました。是非ともシリーズ化してほしい作品です!

2020/07/07

NADIA

作者がお気に入りの「世にも奇妙な物語」をイメージして書いたという5編の短編集。なるほど、どのストーリーもかのドラマを思わせる。いまだにスマホを持つことに抵抗を覚える私(ゲーマー気質なので歯止めが効かなくなりそうで怖い)は「リア充裁判」の世界では確実に矯正対象になるだろう。「13.5文字しか集中して読めな」は最もこの作者の特徴であるえぐられるような鋭さを感じさせてくれた作品。「脇役バトルロワイヤル」では少し東野圭吾っぽさを感じた。期待通りの面白さの一冊。

2019/05/21

ハゲおやじ

初読みの作者。最年少の直木賞作家等の余計な知識が無い中で本の帯「とにかくオチがすごい!」に惹かれて購入。TVの”世にも奇妙な…”を期待していた為か?私がへそ曲がりな為か? 帯に書かれていた程の事は無かった。1話は「おぉ!」って感じで「ゾクっ」としたけど、その他は…。4話の子供の純粋な反撃に同感し、5話の 前4話との関係が「くすっ」とさせられた。(ん? それなりに ”面白かった” ってことじゃん この本。) この作家 少し追いかけてみようかなぁ~。

2019/08/14

イアン

★★★★★★★☆☆☆ どんでん返しがクセになる短編集。収録されている5編全てに世界が反転するようなオチが用意されており、満足度は及第点以上。特に冒頭の『シェアハウさない』は、初期の本家を彷彿とさせるダークなオチが秀逸。最後の『脇役バトルロワイヤル』では〝逆説しゃべり始め説明〟や〝空気ブチ破りハングリー〟など、本当にベテラン脇役界でそう呼ばれているかはさておき、妙に納得してしまった。叙述トリック確認のためにすぐ再読したくなる小説はあったけど、脇役の言動確認のために再読したくなった小説は初めてかも知れない。

2020/06/11

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