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線は、僕を描く

線は、僕を描く

線は、僕を描く

作家
砥上裕將
出版社
講談社
発売日
2019-06-27
ISBN
9784065137598
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「線は、僕を描く」のおすすめレビュー

BOOK OF THE YEAR 2020投票スタート! まずは2019年小説部門を振り返る!半沢直樹じゃない、もうひとつの池井戸潤作品

『ノーサイド・ゲーム』(池井戸潤/ダイヤモンド社)

『ダ・ヴィンチ』の年末恒例大特集「BOOK OF THE YEAR」。今年の投票期間がいよいよスタート! ぜひあなたの「今年、いちばん良かった本」を決めて投票してみてほしい。  ここで改めて2019年にどんな本がランクインしたのか振り返ってみることにしよう。

 2019年の首位に輝いたのは池井戸潤の『ノーサイド・ゲーム』。左遷されたエリート社員が、成績が低迷するラグビー部の改革に乗り出す物語が、働く大人の圧倒的な支持を得た。大泉洋主演でのドラマ化や、ラグビーW杯で日本代表がベスト8入りを果たした快挙も追い風となったが、やはり決め手は作家と作品の質への信頼感。「池井戸潤は裏切らない」、そんな熱い声が2018年から2年連続の首位に押し上げた。

『小説 天気の子』(新海誠/KADOKAWA)

 2位は新海誠の『小説 天気の子』。観客動員1000万人超を記録したヒット作を、監督自らがノベライズ。映像では表現しきれなかった心理描写を盛り込むことで、鑑賞後の補完テキストとして若年層の心を掴んだ。

『沈黙のパレー…

2020/9/4

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「読みながらぼたぼたと涙をこぼしていました」――文の向こうに絵が見えると大反響! 『線は、僕を描く』

『線は、僕を描く』(砥上裕將/講談社)

 この6月に『週刊少年マガジン』(講談社)での漫画連載もスタートした『線は、僕を描く』(講談社)は、現役の水墨画家でもある砥上裕將さんが、ひとりの青年の再生を通して、水墨画の魅力を伝える小説。紙面の上に生み出される「線」の芸術が、青年の未来を変えていく。

 物語の主人公・青山霜介(そうすけ)は両親を交通事故で亡くして以来、自分の殻に閉じこもりがちになり、淡々と大学へ通うことで孤独感を紛らわしていた。そんな時、霜介は親友からアルバイトを頼まれ、巨大な総合展示場へ行くことに。ひょんなことから、そこで展覧会を行っていた水墨画の巨匠・篠田湖山に気に入られ、その場で「内弟子」になってしまう。そんな巨匠の振る舞いに反発した湖山の孫・千瑛(ちあき)からは、翌年の「湖山賞」という大勝負を持ちかけられ、霜介は半ば強引に水墨画の世界へと足を踏みいれることになっていく――。

 自らが心の中に作った“ガラスの部屋”に閉じこもり続けていた霜介。水墨画はそんな霜介の心情を相対化して見せ、彼に“命の存在意義”を教える。本作は、孤独な青年の再…

2019/9/28

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 17回目となる今回のノミネート作品10作の中から大賞に選ばれたのは、凪良ゆう氏の『流浪の月』(東京創元社)!

2020年本屋大賞受賞作 『流浪の月』(凪良ゆう/東京創元社))

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翻訳小説部門の大賞は『アーモンド』(ソン・ウォンピョン:著、矢島暁子:訳/祥伝社)

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気になる残り9つのノミネート作品は?

2位『ライオンのおやつ』(小川糸/ポプラ社)

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3位『線は、僕を描く』(砥上裕將/講談社)

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4位『ノースライト』(横山秀夫/新潮社)

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8位『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)

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2020/4/7

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■2020年本屋大賞ノミネート10作(作品名五十音順)

『線は、僕を描く』(砥上裕將/講談社)▶【レビュー全文はこちら】

『店長がバカすぎて』(早見和真/角川春樹事務所)▶【レビュー全文はこちら】

『夏物語』(川上未映子/文藝春秋)▶【レビュー全文はこちら】

『熱源』(川越宗一/文藝春秋)▶【レビュー全文はこちら】

『ノースライト』(横山秀夫/新潮社)▶【レビュー全文はこちら】

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(青柳碧人/双葉社)▶【レビュー全文はこちら】

『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)▶【レビュー全文はこちら】

『medium霊媒探偵城塚翡翠』(相沢沙呼/講談社)▶【レビュー全文はこちら】

『ライオンのおやつ』(小川糸/ポプラ社)▶【インタビューはこち…

2020/1/22

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線は、僕を描く / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

新型コロナウィルス対策購入シリーズ第63弾、2020年本屋大賞3位(7/10)ということで読みました。現役の水墨画家ということもあり、美しい水墨画が目に浮かぶようでした。 「僕は、線を描く」ではなく「線は、僕を描く 」の意味合いが解りました。本屋大賞らしい雰囲気の作品ですが、大賞までのインパクトはなかったと考えます。著者が今後も作家活動を続けるのであれば、得意分野以外のテーマの作品も読んでみたいと思います。 https://senboku.kodansha.co.jp/

2020/06/02

鉄之助

「線」が主語のタイトルが良い。水墨画家の著者のデビュー作だっただけに、水墨画の魅力、奥深さが伝わってくる。水にぼかされた墨が、紙に定着する瞬間、瞬間、「絵は画面の上で変わっていった」。水墨画は、油絵などとは違って書き直しができない絵画だという。水墨画家には瞬発力が必要で、一発勝負のアスリートにも例えられていた。両親を突然の交通事故で亡くした主人公が、水墨画とその師匠に接するうちに、違う自分に目覚めていく。喪失から再生の感動作。また「線とは生き方そのもの」だとも言う。余韻が残る1冊だった。

2023/01/10

kou

読み出して、すぐに水墨画の魅力に引き込まれた。何となく漫画とかで、武術家が必殺話を放つときに背景に描かれているようなイメージしかなかったが・・・それが、こんな高尚で奧が深い芸術だったとは!!そして、心に染み込むような言葉も多く素敵だった。目次のページに書かれている水墨画は作者の描いた物みたいだが、実体験も入っているのだろうか?作者の別の水墨画をテーマにした作品も、いつか読んでみたい。

2019/08/24

ウッディ

両親をなくし、流されるように大学生になった霜介は、バイト先で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会い、弟子入りすることになる。塗り直しができない繊細な線、モノトーンでありながら、鮮やかな色を感じさせる水墨画にひかれていく。自分の知らない所に、こんな豊かな世界があったと気づかせてくれたこの本に感謝です。喪失感の中で自分をなくし、他人との向き合い方を失っていた主人公が、水墨画と向き合うことにより自分を取り戻していく、「僕が線を描く」ではなく、「線は、僕を描く」このタイトルの深い意味が伝わってくるような温かい物語でした。

2020/06/03

うっちー

作者が水墨画家で納得。本屋大賞向きの作品です

2019/12/07

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