KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

窓の外を見てください

窓の外を見てください

窓の外を見てください

作家
片岡義男
出版社
講談社
発売日
2019-07-24
ISBN
9784065166758
amazonで購入する Kindle版を購入する

窓の外を見てください / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

アキ

片岡義男初読み。スローなブギにしてくれから44年経ち、御年80歳とは思えない小説。出てくる女性はみんな美形で知的、すらっとしていて男の要求に素直に答える。31歳の日高は短編小説の構想を考えていた。61歳の夏木冬彦も日高も著者自身の分身なのだろうか。作中に日高が書いた短編で「ため息をつく幸せ、というものがあるのよ」って終わり方がいい。短編について夏木が語ったこと「物語は無理して探さなくても、ふと見たところにあるんだよ。そこには時間が動いているからね。その時間のなかに展開があるんだ。」がそのままのような小説。

2019/09/07

Y2K☮

連作短編集。31歳の男と20代の女の話し方や語彙がいまのそれとは異なる。いつの時代の若者を想定しているのか。ため息で「幸せ」に留保を付ける結婚観は一見現代だが初期の大江健三郎も近いものを書いてた。あとそうなる流れでそうならない=性的繋がりを殊更に避ける展開を自立心に富む男女の粋な関係性と捉えるか不自然な気障と見るか。日常生活を小説へ変換していく手法や台詞の利かせ方はさすがの技。良くも悪くも長年の常連ファンに向けたいつもの味か。登場人物の年齢を脳内で全体的に引き上げれば即名作とも思える。作家志望の人はぜひ。

2022/09/13

aloha0307

洒脱だけど筋の通った いい男たち と 清流のようにシュッとしたいい女たち(年齢層は幅広い) 出会い、係わり新たな思いがけぬ展開が待つ...前読作”と、彼女は言った”と同様 小説in小説 のスタイルがピタッと決まってるね☺ 駆け出しの若き小説家が文芸新人賞受賞後、第2作のモチーフを求め、昔の彼女たちを訪ねます。登場人物に語らせる手法も冴えてるなあ✿ ”傘をさして女がひとり、雨のなかに立ってます”と自らをかたるいい女✿素敵だった☺ 80歳になられてもこの瑞々しい感性 片岡さんに完全に脱帽です☺

2019/10/05

ケニオミ

短編小説を書く必要があるため、そのことを題材にして短編小説を書く。小説の出来栄えは置いといて、そのメンタリティがあまり好きではありませんね。結局読み通しましたが、読み終わってホッとしました。もう読まなくてもよいという意味で。

2019/09/06

ふん

片岡義男の小説に40代以上の自立した女性が出てくると俺の脳は勝手に木の実ナナを当てはめてしまう。いったん木の実ナナが現れると、他の人に変換するのはかなり困難。片岡義男がずっとこういう小説を書き続けてるのって、小津安二郎が映画500本くらい撮ってるみたいなもんかもしれない。

2019/11/16

感想・レビューをもっと見る