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狼の吐息/愛憎一念 藤澤清造 負の小説集 (講談社文芸文庫)

狼の吐息/愛憎一念 藤澤清造 負の小説集 (講談社文芸文庫)

狼の吐息/愛憎一念 藤澤清造 負の小説集 (講談社文芸文庫)

作家
藤澤 清造
西村賢太
出版社
講談社
発売日
2019-08-18
ISBN
9784065166772
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狼の吐息/愛憎一念 藤澤清造 負の小説集 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー

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gtn

昭和6年発表「此処にも皮肉がある 或は「魂冷ゆる談話」」の一篇。泥酔して書いたのかと錯覚しそうになるほど、文章の体を成していない。「彼達および彼女達」というフレーズを繰り返したり、意味の通らない修飾をくどくどと書き連ねたり、一読しても頭に入らない。結論は「金が欲しい」ということ。当時、性病により、かなり精神が蝕まれていたらしい。それだけに、いびつながらも本能は露わになっている。

2022/06/05

aloha0307

敬愛する西村賢太さんの各著に何度も登場し、押しかけるように”没後弟子”となった師:藤澤清造氏の19篇 太宰よりもさらに、貧苦と世の中への怨嗟を凝集させ戯作精神を強く感じた。晩年は脳を病み、妻への暴力 その他狂態数多の末、昭和7年 芝公園のベンチで凍死...まさに凄まじさ至極で言葉が出ない。but人生に絶望しかけた読者に、その作品群は確かにそのまま響いたのではないか(共感 いやもっと的確な表現ないかな)。

2019/11/16

 

「土産物の九官鳥」とか、モダーンな作品を目指して書こうとしているのは分かるのだが、空回りしすぎて、どうしようもない珍品に仕上がっている。金がない金がない金がないという小説を書き続けて、最終的に時代に迎合するかのように書いた作品(しかし、それが気持ち悪いほどずれている)が、最後の作品になっているというのは、悲惨さを通り越して、ほとんど喜劇だろこれ。

2019/12/22

時をかける牛丼

「雪空」で語られる貧乏哲学の説得力がハンパない。 角川文庫刊「藤澤清造短篇集」を読んだ時は、その借金哲学に驚かされたが。

2021/03/14

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