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掌篇歳時記 秋冬

掌篇歳時記 秋冬 / 感想・レビュー

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よこたん

“ひとつの物語が幕を閉じることは、もしかしたら新しい物語が芽吹くこととどこかでつながっているのかもしれません。冬の終わりが、春のはじまりでもあるように。” 季節のお題、書き手もなかなかに難しかったのではないだろうか。トップバッターの西村賢太で息苦しくて仕切り直しを3度、中盤の山下澄人でこれはきついなと挫折しかけた(笑) 相性の良い悪いは仕方ないかな。長野まゆみの「綿柎開」がとても好みだった。町田康はやはり町田康。柳美里の「朔風払葉」は心に乾いた風が吹いた。トリは目当ての堀江敏幸の「熊蟄穴」、やっぱり好き。

2020/02/09

しゃが

掌篇の秋冬バージョンで、一陽来復の今日にふさわしい一冊だった。一説には秋は稲穂の実りに田が明るむから(明き)とよび、冬は収穫を終えた田畑に次の生命の気が蓄えられ、殖え行く時期だから(殖ゆ)というらしい。季節の節目を表す二十四節気に触発された作品たちと久しぶりの作家たちだったが、印象的だったのは柳 美里さんの無情な3.11の被災者を描いた「朔風払葉」と堀江敏幸さんの不思議な山里話で眠る穴、禁断の穴を描いた「熊蟄穴」だった。

2019/12/22

プル

なんとも文句と皮肉しか字面で拾えず、億劫さを感じた西村賢太さん、町田康さんと筒井康隆さん。最初にあるから、この先を読むのをやめてしまおうかと思った。普段読まない柴崎有香さん、藤野千代さん柳美里さんの安定な文体にホッとし、お目当の堀江敏幸さんで締められた。二十四節気七十二侯、暦通りに合わせた作品かは、その土地で、受け手や書き手の季節の捉え方や感じ方は変わるだろう。

2019/12/13

horihori

春夏に続く「二十四節気七十二候」の秋冬編。 「乃東枯」西村賢太「鷹乃学習」重松清「大雨時行」町田康「蒙霧升降」筒井康隆「綿柎開」長野まゆみ「玄鳥去」柴崎友香「水始涸 」山下澄人「蟋蟀在戸」川上弘美「霎時施」藤野千夜「地始凍」 松浦寿輝「朔風払葉」柳美里「熊蟄穴」堀江敏幸。秋冬のほうが馴染みのある作家さんが多く読みやすかった。

2020/01/19

七十二候を主題とした12人の作家によるアンソロ。秋冬編なせいか生別離がテーマになってるものがほとんどで正直しんどかった。特にみなさん、うまい作家さんばかりなので…。自らのこれまでの人生と秋冬を重ねた筒井康隆「蒙霧升降」、人との別れを積み重ねながらも、こおろぎと共に生きる姿を描いた川上弘美さんの「蟋蟀在戸」が特によかった。筒井さんは昨日、息子さんとの別れを描いた日記も読んだので更に。

2020/03/15

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