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ノワールをまとう女

ノワールをまとう女

ノワールをまとう女

作家
神護かずみ
出版社
講談社
発売日
2019-09-19
ISBN
9784065170977
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ノワールをまとう女 / 感想・レビュー

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starbro

江戸川乱歩賞第65回受賞作ということで読みました。神護 かずみ、初読です。ペンネームから若い女性作家かと思いきや、私より年上のオジサン作家でした。旬の話題を盛り込んだ社会派ミステリ、面白く一気読みしましたが、少しまわりくどいところが、玉に瑕です。『ノワールをまとう女』というよりも『女必殺仕掛人』といった感じでした。次回作以降に期待したいと思います。9月は本書で読了です。 http://shousetsu-gendai.kodansha.co.jp/special/edogawa65.html

2019/09/30

いつでも母さん

「第65回江戸川乱歩賞おめでとうございます。」11章までがちょっと長く感じた。確かに黒を着ていたけれど、私の期待した『ノワール』とは違うような・・

2019/10/23

utinopoti27

【辛口注意】西澤奈美は炎上企業の鎮火請負人だ。彼女は元大物総会屋・原田の指示で、デモを組織する市民団体に潜入するが、そこで意外な人物を紹介され・・。ヘイトスピーチ、LGBT等々、現代的なガジェットが背景に提示されるが、作品の本筋は、闇組織で暗躍する奈美の生き様を浮き彫りにすることにある。しかしながら、主人公が「ノワールをまとって」いる理由をはじめ、重要なシナリオの悉くに説得力のある必然性が見えてこないのだ。地に足が付かないまま、見た目だけハードボイルド風に取り繕ったような作品が乱歩賞ではあまりにも寂しい。

2019/10/25

やも

【第65回江戸川乱歩賞受賞作品】企業の炎上案件を解決する裏稼業。自分たちを社会の影の必要悪だと律する奈美。師匠の原田から回ってきた仕事は、大企業のヘイトスピーチをどうにかすること。謎が謎を呼ぶサスペンスな展開と、奈美のハードボイルドな性格に引き込まれる。煙草と珈琲と酒の描写も多いし。あと百合描写も多くてビックリ。多くの情報が必要な設定だけど、無駄な文章がなく濃厚だけどスイスイ読める。後半になればなるほど面白くなっていった。最後には、譲れない矜持にどう落とし前をつけるかの美学を突き詰めたような話だった。

2023/03/28

パトラッシュ

ミステリーとして形は整っているし、企業コンプライアンスや反韓運動など最新の社会問題を取り入れ、企業の炎上鎮火請負人というヒロインの設定も面白い。小説としては及第点だが、残念ながら暴力や汚れた金、底知れぬ悪意や理不尽、騙し合いや麻薬といった「ノワール」の要素は皆無だ。ヒロインが師事する元総会屋の男にも裏社会出身者特有の「らしさ」は微塵もなく、二人が知り合った事件の描写も雑誌の官能小説の方がよほどえげつない。少なくともエルロイやヴァクスを知る者には、清潔でハイテクになった裏稼業のあり方は今ひとつピンとこない。

2019/10/16

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