日曜日の人々 (講談社文庫)
日曜日の人々 (講談社文庫) / 感想・レビュー
サンタマリア
読んでいて寂しくなった。多分、朝の会に感情移入していたからだと思う。『僕は拒食も過食も言葉だと思っているよ』。大切なのは言葉の使い方と言葉を受け取る人の存在なんかな。死者に言葉を伝える方法は確かによう思いつかん。
2023/03/27
いっち
21歳の主人公は、従姉の自殺で、自助グループの存在を知る。自助グループの冊子が「日曜日の人々」。メンバーの個人的な悩みや問題が書かれている。「日曜日の人々」を読むため、主人公は自助グループに加入する。メンバーが自殺し続ける自助グループは存続すべきなのか。前回読んだときは、自助グループでなく医療機関を受診すべき、自助グループには近づかないべきと思った。再読し、自助グループにも存在意義は大いにあると感じた。「他者に何かを伝えることが救いになる」「数人の死者を出したが同時に多くの生者も生み出した」。役割はある。
2023/02/15
Tαkαo Sαito
相変わらず読みやすい文体でするする読めたが最後までいまいち理解できなかった。。。悔しい。
2023/07/26
キビ
はっきり言って辛い。読んでて苦しい。でも、読んでしまった。ページは少なめなのに、心と頭に入ってくるものの量が半端ない。作者の紡ぐ、文と言葉の為せる技?そしてまた、ぐるぐる考えてしまう。纏まらない…。寝る前に読む本ではなかったなぁ。別作品ってどんな感じなのだろう。読んでみたい。
2019/11/04
mer
「拒食も過食も言葉だと思っているよ」というセリフが印象的。不可視な心の傷に気づいてほしいという一種の懇願のようにも、私の心の傷をお前の脳裏に焼き付けてやるという脅迫のようにも思えて、いやまだ解釈はありそうだなとも思った。心の底に埋もれた嘆きを人に伝えるためのひとつの手段としてそれらがあり、言葉もその内に含まれていることを本作で気付かされた。言葉によって大きな誤解を招いたりすると自分の不器用さや表現の下手具合にうんざりすることもあるけど、自分なりの個性や感性で、私も人に伝えたいことを伝えられたらいいな。
2020/12/30
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