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花や今宵の (講談社文庫)

花や今宵の (講談社文庫)

花や今宵の (講談社文庫)

作家
藤谷治
出版社
講談社
発売日
2019-10-16
ISBN
9784065177976
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花や今宵の (講談社文庫) / 感想・レビュー

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相田うえお

★★★★☆20087【花や今宵の (藤谷 治さん)】平家が源氏に負けて、その残党が日本の至るところに逃げ隠れた。この小さな集落にも平家の末裔が潜伏していたのか。集落全体の半分近くが和田姓、家紋も全て同じ七曜。七曜は桓武平氏から派生した和田家特有の家紋、貴族か武家を先祖に持つ事を示している...そんな集落の平家伝説をテーマとして夏休みの自由研究を共同でやる事になった小学四年の僕と彼女。調べるうちに平家物語にある歌『行き暮れて木の下陰を宿せば花や今宵の主ならまし』ここに説明のつかない謎がある事が分かる。だが!

2020/08/15

三代目けんこと

「行き暮れて木の下かげを宿とせば花やこよひのあるじならまし」(伝・平忠度)ラストについては色々な意見があると思いますが、自分は好きです。これで良かったという余韻に浸りたい…。

2019/12/19

エドワード

平家の落武者伝説のある村で、少女が神隠しにあう。少女―河守亜菜と一緒に<しんの>の森に入った鳴海智玄は、亜菜を探すために十九年ぶりに森へ入る。平忠度の和歌が鍵だ。さりげなく描かれる、小さな村の小学校生活、子供たちの絆、村落共同体の光と影、東京の高校へ通う智玄の青春のさびしさ。それにしても「時空を超えた道に亜菜はいる!」村一番のインテリ、亜菜の父が主張する、朔旦冬至論の荒唐無稽さがすごい!果たして謎は解けるのか?ふた通りの結末が用意されている。甘いけど、小学生のほろ苦い初恋の味がする方が、私は断然好きだ。

2019/11/16

nekoさん

これはダメだ。それなりにワクワクしながら読み進めたのに。ラストが意味不明。作者さん、どう終わらせるか決めてから書こうよ。

2021/01/16

あひるのふせん

どういう話か、つかませない焦れったさがある。各章の序盤、大人となった主人公の帰省がストーリーを前進させるのに、本編はほぼ子どもから大人になっていく回想で埋まってしまう。正直、藤谷治氏の大人同士の会話が好きなのでその部分が少ないのも惜しい。ですが回想に存在する冬に満開の桜、そこでキャッチボールをする二人の光景は素晴らしく、地面が温かいという幸福感が胸に沁みた。最後の神秘は物語にあるべくして起こるものですが、どの場所に立っていても彼らの人となりがそう変わって見えなかったことは、静かでとても美しいと感じました。

2019/12/27

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