読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

村上春樹の世界 (講談社文芸文庫)

村上春樹の世界 (講談社文芸文庫)

村上春樹の世界 (講談社文芸文庫)

作家
加藤典洋
出版社
講談社
発売日
2020-05-11
ISBN
9784065196564
amazonで購入する Kindle版を購入する

村上春樹の世界 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

かば

たとえば『ねじまき鳥クロニクル』『1Q84』はそれぞれ全2巻で完結かと思わせておきながら忘れた頃に続刊を刊行したのは何故なのか、といったような少々変わった視点から出発しつつ、村上春樹世界の深部までメスを切り込む論評の進め方に舌を巻く。特に「『風の歌を聴け』は、否定から肯定への物語である」と評する「夏の十九日間」は素晴らしかった。文庫のくせに2200円もしたが、十分にそれに値する内容であった。

2020/06/03

山ろく

登場人物の行動や台詞がしっくりこないときはあってもそこは実生活も同じで、こいつ何考えてんだろう自分ならそんなことしないな今後付き合うことはないかもな、となるところを、それで終わらないのが文芸批評の凄さだ。作品論が7編と書評が5編。違和感やわからなさを糸口に、一旦は完結した作品の「建て増し」や下敷きとなった短編と長編との読み比べを通して、「なぜこう書いたのか」「何が書きたかったのか」を推理していく。例えば「世界の終わり-」では僕と影との会話や行動など。読解による新鮮な意味づけはスポーツ解説と面白さで通じる。

2020/07/14

Harunoosusumedokusixyo

評論家や本人インタビューによれば、村上春樹が「デタッチメント」から「コミットメント」へ移行した作品は『アンダーグラウンド』で、きっかけは地下鉄サリン事件とされている。しかし『村上春樹は、むずかしい 』を読むと『中国行きのスロウ・ボート』収録の初期短編に、すでに「コミットメント」の兆しが。『羊をめぐる冒険』から物語の構造を意識した長編を書く、そんな定説のせいで『風の歌を聴け』 からすでに2つの世界を描く構造だと気がつけなかったし、鼠が最初から死んでいる?この夏の、新しい短編と、その次の長編が待ち遠しいです。

2020/06/14

H2Oearthman

「第二部の深淵ーー村上春樹における「建て増し」の問題」を読んだ。没後発表の遺稿なのだが、まさに俺がここ数年ずーーっと考えてる「建て増し」問題についてだった。俺程度が考えつくことなんて誰かが考えてるだろうとは思ったが、まさか加藤典洋だったとは。運命めいたものを感じちゃうよ。村上春樹における長編小説の「建て増し」問題を没するまで考えていた加藤さんの生前最後の作品が『敗戦後論』の建て増し的な『9条入門』というのは、これ先日もツイートしたけど、いい意味で「ゾワっと」します。

2021/01/15

☆☆☆☆弔

2020/06/21

感想・レビューをもっと見る