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おもかげ (講談社文庫)

おもかげ (講談社文庫)

おもかげ (講談社文庫)

作家
浅田次郎
出版社
講談社
発売日
2020-11-13
ISBN
9784065207895
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おもかげ (講談社文庫) / 感想・レビュー

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三代目 びあだいまおう

何となしに生きている今の人生に、人生を支えてくれている全ての方に、心を込めて『ありがとうございます』と口ずさむ。そんな余韻を残す作品。ハンサムエリート商社マンの主人公は定年を迎えた盛大な送別会の後、地下鉄で倒れて病院に。意識は戻らず眠ったまま。順風満帆と思われていた彼の出自。しかし、誰からも愛されなかった生い立ち。名前もなく誕生日さえ不明、捨てられ施設で生きてきた。誰にも話さなかった。記憶を消すしかなかった。眠ったまま、幻のように訪れる幾人かの素敵な女性。消し去った過去に交わるおもかげ。素敵な結末‼️🙇

2020/12/18

ケイ

感動できなかった。歳を重ね、もう後半の方がずっと少ないなと思ってくると、作者の視点も変わるだろうし、こういう作品を求める読者もいるだろう。はばからずに言えば、ノスタルジーマスターベーションな印象。雪のマダムもある年代ウケだけしそうな。。。浅田作品で好きなものはたくさんある。敢えてこれは好きでないと記憶しておきたい。

2022/09/07

hitomi.s

上司からの頂き本。前回同様、積ん読本をぶっ飛ばして読了。今日の私に至るまでに、いったいどれ程の人たちと関わってきたのだろう。私を含んだ物語を持ち合わせた人たち。話しても共有しても、伝えきれないことはある。楽しかった、嬉しかった、かなしかった、さみしかった、ありがとう、もっと見て欲しい、愛してる。家族友人恋人。言えなかった言葉も含め今ここで、伝えたい気持ちはなんでしょう。どうやっても「分かり合えた」は有り得ないので、せめて伝えられる範囲で、伝えたい気持ちを話せたらいいな。

2020/12/23

matsu04

ストーリーテラー浅田次郎、さすがである。泣かせてもらった。すべてが明らかになる最終章が圧巻ではあるが、そのほかにもカッちゃんとの地下鉄駅での別れのシーンは何ともいいし、大学時代の恋人だった文月もとても切ないのである。

2021/10/08

Kazuko Ohta

主人公は地下鉄で倒れて危篤状態にある男性ですが、私の心に痛烈に響いたのは、意識のない彼を見舞う友人の言葉。「旧友との一夜を作れないほど忙しかったはずはない」。本当に忙しい人は忙しいとは言わないと私は思っています。本当に忙しい人って、言わなくても見ていればわかるものだから。忙しい忙しいと言って回る人ほど、電話1本メール1通を面倒くさがり、そんなにヒマじゃないと言う。その知人友人身内がこの世からいなくなってしまう前に、もう一度言葉を交わさなくても、会わなくても悔いはないか。そんなことを改めて考えた1冊でした。

2021/02/08

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