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私は女になりたい

私は女になりたい

私は女になりたい

作家
窪美澄
出版社
講談社
発売日
2020-09-16
ISBN
9784065208281
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「私は女になりたい」のおすすめレビュー

アラフィフの美容皮膚科院長が、14歳年下の男性との道ならぬ恋におちる。その行方は…?

『私は女になりたい』(窪美澄/講談社)

 恋愛小説を書かせたら当代随一の女性作家・窪美澄氏の『私は女になりたい』(講談社)は、アラフィフ女性の道ならぬ恋模様を描いた作品だ。物語の展開を仄めかす書名を脳裏に焼き付けて読んでほしい。

 主人公の奈美は47歳のシングルマザー。収入の少ないカメラマンの夫と別れ、ひとりで息子を育てあげ、老いた母の面倒を見てきた。そんな奈美は美容皮膚科医でもあり、渋谷の高級クリニックの院長を務め、息子や母や(時にも元夫)を養うための金を稼いできた。

 奈美のクリニックでは院長の彼女自身が治療を行う。その手さばきは、常連の患者は「魔法使いのよう」と称賛される。加齢による見た目の劣化、という呪いから多くの女性を解き放ってきた奈美は、自分の技術にプライドと矜持を持っている。天職と言っていいだろう。

 そんな奈美はある日、元患者で14歳年下の公平と恋仲になる。とはいえ、彼と付き合い始めた頃の奈美はすべてが戸惑いの連続だ。仕事一筋でストイックに生きてきた彼女が、年齢も性格も大きく異なる公平との恋に腰が引けるのは当然だろう。

 だが奈美は時間が…

2020/11/7

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私は女になりたい / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

窪 美澄は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、アラフィフ女性の恋愛冒険 譚でした。タイトルは本書の内容からすると『私は女になりたい』ではなく、『私は女であり続けたい』ではないでしょうか? https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000344705 【読メエロ部】

2020/10/15

ウッディ

美容皮膚科の雇われ院長の赤澤奈美は、大学生の息子の母であり、父と離婚し新たな夫に先立たれ、介護施設に入れた認知症の母の娘でもある。そんな時、元患者で14も年下のの公平と出会う。年齢差や患者との恋愛、母としての立場等、歳を重ねて得た色んな立場が素直に異性を愛することの障害になっていき、ただ、普通の女になりたいと願うようになる。公平に対する奈美の素直な心情、女としての幸せを手にした母への反発など、とてもリアルな恋愛小説でした。公平を深く愛しながらも、自ら別れを決心した奈美の引き裂かれるような心が切なかった。

2021/06/13

いつでも母さん

自分の47歳の頃を思い出してみる。いや、今だって妄想の世界ではいつだって恋をしている私ではあるが・・(汗)この奈美の渇望は『女』生々しいが脳内では理解できなくはない(笑)なんとなく映像化に向いてるようなそんな感じ。だがしかし、私が好む窪さんはこれじゃないのだ。

2020/10/08

うっちー

ダイバーの今、この逆の『私は男になりたい』という設定ができるのかふと考えました

2020/10/05

fwhd8325

あまり新鮮さは感じられなかったけれど、スムーズにこの世界へ入ることができたと思います。主人公をはじめ、登場人物のキャラクタはそれぞれの立場で描かれていると思います。だから苦手なキャラも登場するし、自分自身に投影してしまうこともありました。それらをひっくるめて、生々しさを楽しみました。そこが窪さんらしい作品だと思います。ラストシーンはこう来たか!と思わずニヤリ。

2021/02/10

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