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エリーゼさんをさがして

エリーゼさんをさがして

エリーゼさんをさがして

作家
梨屋アリエ
出版社
講談社
発売日
2020-11-19
ISBN
9784065212776
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エリーゼさんをさがして / 感想・レビュー

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ぶんこ

同級生の環奈ちゃんよりピアノが下手だからと、大好きなピアノを辞めさせる母。中学2年生の亜美は、じれったいほど言いたいことが言えないが、決して僻みっぽいわけではなく、とても優しい。その優しさがきっかけ?で同級生の水野君と仲良くなる。水野君も亜美さんも少しかわった中学生で、なんだか幼稚園児の仲良しさんな感じで微笑ましい。他人への敬意、優しさを持った素敵な二人。介護施設でのボランティアをきっかけに、母へ反論できなかった亜美さんが、一番でなくていいと言えたのがよかった。

2021/02/03

anne@灯れ松明の火

数ページ読んで、胸が苦しくなって、読むのをやめたくなった。まったく気持ちをわかってくれない母親に、言い返せない中2の亜美を見ていられなかった。けれども、なぜかやめられない。先へ先へと促され、気づいたら、最後のページだった。大切なものを奪われたが、本当に大切なものは簡単には手放せない。別の形で続けることができることに気づく。思い切って開いた扉の向こうには、新しい世界があった……。児童書と侮るなかれ! 高齢者問題なども含み、考えさせられた。中高生に、また大人にも、読んでみてほしい。#NetGalleyJP

2020/11/17

白雪ちょこ

表紙に惹かれ手にとってみたが、内容はとてもシリアス。 現代の中学生が抱える、将来や未来への不安。 そして、両親に対する葛藤や想い。 それぞれがとてもリアルで、現代を生きる若者には、ぜひオススメしたい。 お年寄りに対する偏見や、バリアフリーについてなど、現代社会に対する問題。 音楽やピアノといった、芸術面でも深く取り扱われているため、色んなことが学べる一冊となっていた。 恋愛場面も多々あり、キュンキュンする。

2022/02/23

りらこ

主人公の亜美は最初はまるで水に浮かんだ一葉の葉っぱのよう。友達の振る舞いや、親の言動に流されていてもそれが自分の選択だと思うようにして、なんとなく過ぎてしまうのを待っている。 ある日、1枚の剥がれた貼り紙を拾うところから少しずつ変わっていく。「自分で選択」していくようになる。読んでいて爽やかでもありあぶなっかしくもあり、そして時に甘酸っぱい。亜美は、自分から少しずつその殻を破り一歩一歩踏み出していく。その力は周りにも波及していく。流される葉っぱのようだったのが巻き込み力も発揮していくのだ。爽やかな成長譚。

2020/10/19

びすけっと

2020年11月刊。図書館新刊棚での出会い本。梨屋さんの作品でUDフォントで表されています。最初は違和感があっても、すぐに目になじみます。頼りない感じの主人公亜美だけれど、試行錯誤しながら自分を貫こうとする姿勢がとてもすてき。上手にならないピアノを辞めなさいという母に、弾くことが好きだとデイサービスでの伴奏ボランティアをする彼女。年齢を重ねるということを考え、エリーゼさんやデーサービスの利用者さんを理解しようと奮闘するところもすてき。(書籍版へ再アップ)

2021/01/04

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