KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

天を測る

天を測る

天を測る

作家
今野敏
出版社
講談社
発売日
2020-12-23
ISBN
9784065215623
amazonで購入する

天を測る / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者初の歴史小説、幕末から明治維新に活躍した天才 小野 友五郎の物語、テーマが新鮮で清々しさを感じました。著者には、これからも歴史小説を書いて欲しいと思います。

2021/01/29

旅するランナー

咸臨丸の測量方兼運用方、小野友五郎の半生。二度の訪米、国産蒸気船建造、異国船防備のための江戸湾測量、貨幣換算問題解決、幕府軍の戦略立案、横須賀造船所建設など、本当に多岐にわたる活躍で近代日本の礎を築いた偉人なんですね。存じ上げませんでした。「複雑に見えるものを、できるだけ簡単にすること」をポリシーに、スパッスパッと業務をこなしていくため、小説自体もトントン拍子で進んでいきます。ジョン万次郎がイイ人で、勝海舟と福沢諭吉が変な奴に描かれているのも面白い。幕府側から見た明治維新ですね。

2021/03/20

初美マリン

やるべきことをする、主人公、それを見極めひたすら実行する。すごい。この作品を読むと口の上手い人は信用できないと思ってしまう。歴史小説は、歴史を違う側面からみることができる読者のよいところです。

2021/05/15

trazom

小野友五郎を主人公とするこの小説は、友五郎が測量方として咸臨丸に乗り込むところから始まる。明治維新の勝者が綴る歴史では不当な扱いを受けているが、改めて、咸臨丸の木村摂津守、中浜万次郎や、小栗上野介など、幕末の幕臣たちの人格的な立派さに心を打たれる。それと対比して、福澤諭吉や勝海舟の卑しさが強調して描かれているが、私には極めて納得感のある描写である。時代の波に乗って上手く立ち回った人たちの陰で、小野友五郎のように、愚直に誠実に生きた人の凛とした生き様にスポットライトを当ててくれた著者に、拍手を送りたい。

2021/04/15

ガチャ

咸臨丸に乗ってアメリカに渡った、測量方兼運用方の小野友五郎は、アメリカの造船技術を学び、 お国のために奮闘する生涯! 世界に目を向けて、日本の行く末をこんなに考えてくれていた人たちがいたとは。 友五郎の進むべき道をただ行くだけという姿勢がかっこよかったな。福沢諭吉や勝海舟、坂本龍馬が出てきたけど、イメージとは違う。こんなに厄介な人物だったのか。見方を変えれば、別の真実が生まれる。 歴史に乏しい私にもわかりやすく読み進められました。

2021/04/01

感想・レビューをもっと見る