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主権者のいない国

主権者のいない国

主権者のいない国

作家
白井聡
出版社
講談社
発売日
2021-03-29
ISBN
9784065216866
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主権者のいない国 / 感想・レビュー

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trazom

白井さんは熱いなあ。安倍首相の無能・無教養・不誠実を口を極めて罵り、沖縄・朝鮮半島などのタブーにも鋭く切り込む。新自由主義と反知性主義を強く非難する論調に一点のブレもない。余りの先鋭ぶりに危うさはあるが、私は氏の熱さを応援したい。持論である「永続敗戦論」で、菊から星条旗に「戦後の国体」が転換してきたこの国の欺瞞を鋭く追及するが、もしかしたら、「国」とか「社会」という存在そのものが、主権者には無価値なものになっているのかもしれない。「社会などというものは存在しない」と言い放ったサッチャー首相が思い浮かぶ。

2021/06/13

Odd-i

「コンパクト五輪」を謳っていた大会費用はあれよあれよと言う間に3兆円!! 最早アウト・オブ・コントロール状態に陥った東京五輪は、安倍前首相による「(原発事故の状況は)完全にコントロールされている」という発言に始まり、彼が去って現れた“安倍抜きの安倍政権”により「新型コロナウイルス感染症を克服した証としての東京五輪開催」が強行されようとしています。 こんな状況下でさえなお内閣支持率は30%“も”あるのだそう。「自分を殴りつける者を喜んて支持する人々」がいる限り、自公政権は依然として安泰なのです。残念ながら。

2021/07/22

踊る猫

この国がどうして変わらないのか。もう少し真面目に(?)問うなら、「私」がどうしてこの国を変えようとしないのか。安倍政権が残した数々のスキャンダルやこのコロナ禍の事件を材料に、著者はこちらに届く匕首を突きつける。私も安倍・菅政権には批判的だが、こうして改めて材料を並べて「なぜだ?」と問われると安寧な一読者では居られないなと(少しイヤミ混じりにだが)思う。この著者が若いからなのか、歴史や経済的指標を図式化し紹介する手つきにはスマートさが感じられる。それに上乗せされて「憂国」の主張が施されるので、迫力が存在する

2021/05/12

まゆまゆ

戦後から変わらない日本の無責任の体系は、現代社会においても顕著であるのはなぜなのか。なぜ政治に対して空虚な気持ちになるかといえば、私達一人ひとりが主権者として自ら困難を引き受けようとする精神態度を持っていないことにつきる。正しい情報によって判断することが難しい現状において何を信じればいいのか、それすら個人に任されているのもまた問題を複雑にしているように思う。

2021/07/16

九曜紋

最近またマルクス主義的言説が盛り上がりを見せているが、それも新自由主義が行き詰まりを見せていることから来る反動であろう。著者はもともとマルクス主義派の政治学者。反知性主義の象徴であった安倍晋三を徹底的に罵倒することで、日本の現状を憂えてみせる。安倍政権下の約8年間の治世は酷かったが、かといって政権を担えるだけの野党もなく、日本は今、本当に危機的状況にある。ただ、象牙の塔というある種の安全圏に居て、上から目線で反知性主義者と親米保守派を叩いてみてもこの国は変わらない、ということを著者はもっと認識するべきだ。

2021/03/28

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