今夜、すべてのバーで 〈新装版〉 (講談社文庫)
今夜、すべてのバーで 〈新装版〉 (講談社文庫) / 感想・レビュー
だんぼ
「倦怠感ましてる、キケン、」本読み終了後の感想。 だるい、不安→アルコール喰う→1時間楽→もっとだるい、もっと不安→アルコール喰う→1時間楽→ぼくはどこへイクのだろう
2022/04/16
H!deking
という訳で、新装版読みました。最初に読んだのはもう20年くらい前かな。一人暮らしで飲んだくれてばっかいた頃に(笑)内容はといえばほとんど覚えてはいなかったのでやっぱり楽しめました。と同時に切ない。でも、大好きな小説ってのはこうやって何年経っても色あせないものなんだよね。町田康の解説もなんだか暖かい気持ちになりました。今日出来ることは明日やる。明日の分の酒は、今日飲む。皆様、カンパーイ!
2020/12/22
Shun
これまで3人から死を宣告された男・小島容。これはアルコール依存症となった男の生涯を描くとともに、アル中患者の容体や回復までに必要な過程、そして様々な要因の分析等々、アル中について学べる事は大抵教えてくれました。彼は10年以上過度な飲酒を続け遂に緊急入院し、治療生活でこれまでの生涯を振り返りますが、依存症に至る回想場面はとても怖ろしい内容で負荷をかけ続けられた沈黙の臓器と呼ばれる肝臓の悲鳴すら聞こえてくるようだ。合間に登場するユニークな医者や患者たちが笑いを運ばなかったら読み通すのは苦痛だったかもしれない。
2021/01/06
原玉幸子
中島らもへの偏見で、表題からゆるーいエッセイを想像していましたが、自称アル中の主人公が体を壊して入院してから退院する迄の顛末小説でした。抱腹絶倒ではありませんが、酒に纏わる登場人物の掛け合いの妙で、意外に(!)面白い作品でした。主人公が病院を抜け出して、蕎麦屋でビールを注文する場面などでは「あーあ(飲んじゃった)」と、心の中で自分が声を出すくらいに感情移入し、担当医が少年の死を悼みつつ主人公に説教する「死ぬのは大人になってからだろう」との台詞に共感しました。私は酒飲みか?(◎2022年・夏)
2022/05/06
水色系
アル中小説。中島らもさんの実体験がベースになっているようで、アル中になった場合の症状、思考回路が克明に描かれており、図らずも勉強になる内容で、時々ぞわっとしながらも一気に読んだ。あと、やたらクセがすごい医師や患者がぞくぞく出てきて笑った。私はお酒がまあまあ好きだし分解酵素も無いではないけど、胃腸虚弱なのでアル中にはならない…であろう。ほどよく付き合っていきたいなと思う。
2021/06/27
感想・レビューをもっと見る