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スイート・マイホーム (講談社文庫)

スイート・マイホーム (講談社文庫)

スイート・マイホーム (講談社文庫)

作家
神津凛子
出版社
講談社
発売日
2021-06-15
ISBN
9784065237687
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「スイート・マイホーム (講談社文庫)」のおすすめレビュー

齊藤工が監督、主演は窪田正孝で映画化『スイート・マイホーム』。理想の家に渦巻く恐怖と、閉所恐怖症との関係とは?

『スイート・マイホーム』(神津凛子/講談社)

 俳優だけにとどまらずマルチに才能を発揮する齊藤工が監督し、窪田正孝が主演を務めた映画『スイート・マイホーム』が9/1(金)から全国公開となります。2018年に小説現代長編新人賞を受賞した、同名の原作『スイート・マイホーム』(神津凛子/講談社)をご紹介します。

 舞台は冬の長野。スポーツインストラクターの賢二は、妻・ひとみ、2人の小さな娘のサチ・ユキとアパートで一緒に暮らしてきた。ある日賢二は、一念発起して、一台のエアコンで家中を暖められるという「まほうの家」を購入する。土地も偶然見つかり良いめぐり合わせを感じていた賢二だったが、「理想」の象徴であるはずのマイホームから恐怖の連鎖が渦巻き始める。そして、賢二自身が忘れたままにしておきたかったこと、隠しておきたかったことに呼応するように、家族や周囲の人々の過去や負の感情までもが明るみに出てくる……

「理想通りの家はなかなか無い」ということに、読者の皆さんも概ねご賛同いただけるのではないかと思います。賃貸だけでいっても、家賃・間取り・敷礼金・立地・駐車場の有無や…

2023/9/1

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 肝試しというのは、一般的に夏の風物詩として知られています。おそらく怖くて「ヒヤッとする」からではないでしょうか。実際、「怖」という漢字の左側は「心」、右側は恐怖を感じたときの音を表現しているそうです。しかし、冬のアイスがおいしく感じる人もいるように、年末年始に怖い本や映画を鑑賞されたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、本記事では2023年に映像化が決まった作品を3作、音の表現も加えてご紹介できればと思います。

まとめ記事の目次 ●スイート・マイホーム ●湖の女たち ●禁じられた遊び

●ヒヤッとするけど、ホッともする『スイート・マイホーム』

『スイート・マイホーム』(神津凛子/講談社)

 2018年に小説現代長編新人賞を受賞した作品。映画は齊藤工が監督、窪田正孝が主演。

 舞台は冬の長野。スポーツインストラクターの賢二は、妻と2人の小さな娘のサチ・ユキとアパートで一緒に暮らしてきた。ある日賢二は、一念発起して、一台のエアコンで家中を暖められるという「まほうの家」を購入する。そして、賢二自身が忘れたままにしておきたかったこと、隠しておきたかった…

2024/1/4

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スイート・マイホーム (講談社文庫) / 感想・レビュー

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absinthe

面白かった!犯人は幽霊なのかサイコパスなのか、得体のしれない影に纏わりつかれる恐怖。寒い地方で暖かい家といえば理想的。理想の家、憧れの家、だけどどこかオカシイ。理想の家族を持っているかに見えた主人公も妻を裏切っており、心にはどこか闇を抱えている気配。さらに進むと登場人物それぞれが、それぞれに闇を抱えていて…という少しずつ明らかになるにつれ恐怖の存在がそこかしこに。この流れは大好き。ところで、最後の2ぺージだけは蛇足だった気もするのだが…

2023/07/10

青乃108号

妻と口論すると躊躇なく愛人宅に行き、若い女の体を貪る主人。イケメンが為に不貞を繰り返す夫も、妻には自慢の夫らしい。序盤のこの辺りでモヤモヤしてくる。イケメン夫が新居を構える。特殊な暖房構造を持つ暖かい家。中盤のこの辺りで先の展開が読めてしまう。家に潜む禍々しいものが、じわじわと幼子を妻を恐怖に取り込んでゆく。ホラーらしき要素は満載なのに、これが微塵も怖くない。突っ込みどころが多すぎて話に集中出来ない。そもそも全体の構成がどうしてこうなった、てぐらいの空中分解状態。ラストの衝撃シーンは取ってつけた様で不要。

2023/08/19

ナルピーチ

ダメだ…これはキツイ…。背筋が思わずゾッとするタイプの小説は不穏な空気が漂うホラーミステリーに仕上がっている。「ずずず、ぞぞぞぞ…」とても禍々しく、そして悍ましい。これが噂のオゾミスか…。その結末は当面はあとを引いてしまう様な衝撃的な内容…これは久しぶりのどん引き(良い意味で)してしまう一冊だった。今からマイホームを持ちたいと思ってる人達には絶対にオススメできないので、そういう方は手に取らない方がいいかも…そして改めて思う。やっぱりマイホームとは家族が集う憩いの場であって欲しい、つくづくそう思いました。

2023/09/19

アッシュ姉

念願のスイート・マイホームを建てたはずが、恐怖の我が家に。遊びに来た子供はさぞ怖かっただろう。設定や展開にはデジャブ感があるものの、不穏な雰囲気満点で一気に読了。「最後の一ページ、ここまでやるか」という石田衣良さんの帯コメントに大きく頷いてしまった。斎藤工さん監督、窪田正孝さん主演で来年映画が公開されるそうで楽しみだ。

2022/07/19

あっか

文庫新装版カバーの「怖い!怖すぎる!恐怖の声続々!正にオゾミス!」にまんまと惹かれました^^嫌な人間って嫌だな…からめちゃくちゃホラー!?…からやっぱり人間が怖い!!という結論に。笑 五十嵐貴久さんのリカを彷彿とさせますね…うーん、でも途中の甘利視点のエピソードについては、犯人の正体(に読者は気付きつつも)については、明確な答え合わせは最後に読みたかった感がある。最後はめっちゃ嫌な結末。夫の兄、住宅会社、夫の不倫、夫の父…と色んな要素が絡まり合っています。家を建てる時は、担当さん選びは慎重に見極めよう…笑

2022/03/08

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