KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

宝島(上) (講談社文庫)

宝島(上) (講談社文庫)

宝島(上) (講談社文庫)

作家
真藤順丈
出版社
講談社
発売日
2021-07-15
ISBN
9784065243732
amazonで購入する Kindle版を購入する

宝島(上) (講談社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ふう

戦後間もなくの沖縄。今以上に海は美しく、空も澄んでいたはず。でも、この物語から立ち上ってくるのは血と汗と涙の匂いばかりでした。フィクションですが、戦争で島民を殺された悲しみとアメリカ統治下での米兵の横暴なふるまいへの怒りは、いく度か目にした報道と同じでした。日本政府からも見捨てられたような沖縄で、故郷を守るために戦い、生き抜いた幼馴染3人。その3人の心と体に襲い掛かる暴力のすざましさに息が止まるような思いでした。

2021/08/28

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

真藤さん、お初でした。戦後、アメリカに占有された沖縄。米軍基地襲撃の夜行方不明となった兄貴分。それぞれの道を進みながらも彼を探す幼馴染の三人。混沌とした当時の沖縄の描写、実際にこのような状況だったのだろうか?タイトルの示す「宝島」の意味は?いざ、後半へ。

2021/09/24

TAKA

率直な感想はアナーキーすぎる。戦後の沖縄の実情。米軍統治下の沖縄人であり日本人ではない状態の中でどう沖縄人が闘ってきたのかよくわかる。英雄と呼ばれる男の失踪がどう関わるのかまだ解らないが警官となったグスクと教師になったヤマコ、そしてならず者のレイみんな心に秘めたまま生きている。日本に返還はされたけれど今も沖縄人からしてみたら本土の人はヤマトンチュのままなのかもしれないし、米軍基地がある限りなんら変わらないだろう。小学校の悲惨さは正直キツイ。

2023/12/14

yumiha

知っているようで知らなかった沖縄の歴史1952~1963年が祖霊(たぶん)の語り部たちから教えられる。戦果アギヤーって、ただの泥棒ではなくて、鼠小僧(古っ!)のように義民としての行為だったんだと知る。また、グスクが集団自殺のガマから逃げ出した様子、成長しても未だ怯えている様子に、沖縄旅行で見たガマが上っ面でしかなかった…ただの観光だったと後悔する。さらに米軍機が墜落した宮森小学校の地獄絵図のような情景描写には震えてしまった。

2022/09/05

ちゃとら

【図書館本】思ったよりも早く回ってきて驚いた。戦中戦後の沖縄の若者達。暴力感満載。下巻に続く。

2021/10/03

感想・レビューをもっと見る