本屋の新井 (講談社文庫)
本屋の新井 (講談社文庫) / 感想・レビュー
レモングラス
書店員さんが綴る本屋の裏側。著者は、芥川賞、直木賞より売れることもある「新井賞」の創設者で、エッセイ、書評、メディアでもご活躍のかた。三省堂書店有楽町店のアルバイトのリーダー格のSくんのエピソードが印象深い。就職が決まってアルバイトを辞めたSくん。有楽町店は寂しさに包まれる。彼がいないことに愕然とする。寂しさは人間の持つもっとも強い力。寂しいから人は楽しいもの、賑やかなものを求める。どんなに笑っていてもどこか寂しそうに見えるのは、寂しさが強ければ強いほど、強烈な光を放つから。
2023/09/10
ぴよこ
うん!面白かった! しかし、書店員さんは色々と苦労があるのですね… 本書の中で時折り紹介される本、読みたくなりました。
2021/10/13
カブ
書店員の新井さんによる本屋さんのお仕事エッセイ。本屋さんで、「これは!」というPOPを見るとどんな人が書いてるんだろ?って思って手に取るけれど、選ぶのは自分。著者も「誰も介入できない、とても密で、閉じた世界だ。」と言っている。この本で、既に読んだ本、読んでみたいなと思う本に出会えて嬉しい。
2021/10/18
shio
書店員新井見枝香さんの三省堂書店時代のエッセイ。「セブンルール」で、こんなに自由で型にはまらない書店員さんがいるなんて!と衝撃を受け、それ以来ファンです。芥川・直木賞発表とほぼ同時に「新井賞」を発表し、売上を伸ばすなど、新井さんの思うことすることはマネできないけど、刺激をもらえるし、本を売って終わりじゃなく、それを手にしたお客さんのその後を思うところなどは参考になります。本や書店の仕事、他人の家の麦茶が嫌いなどご自身の話なども面白かった。麦茶エピソードから、吉田修一『怒り』の紹介。読みたくなりました!
2021/10/09
SHIN
本屋でおきている裏方話として、無償で書いている手書きPOPの苦労、図書カードの袋詰めや、新刊がブックトラックに載せられたら1秒でも棚に載せたい病などユニークを感じた。特に、自分のお店で買った本を外で読まれているのを見たときの喜びは本屋愛を感じる。本屋に通った際に感じる見方が変わる一冊でした。
2023/07/30
感想・レビューをもっと見る