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ミチクサ先生 下

ミチクサ先生 下

ミチクサ先生 下

作家
伊集院静
出版社
講談社
発売日
2021-11-17
ISBN
9784065257432
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ミチクサ先生 下 / 感想・レビュー

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starbro

上・下巻、600頁弱、完読しました。著者の先生シリーズ第三弾でもありました。下巻は、作家編です。現在はデジタルの時代で、写真の修正や盛ったりするのは、日常茶飯事ですが、明治時代でも写真の修正を行っており、夏目漱石のポートレイトも修正しているとは思いませんでした。夏目漱石の小説のタイトルのセンスは抜群ですが、自身の子供達の名付けに関しては最低レベルでした(笑) https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000357097

2021/12/07

とん大西

『吾輩は猫である』でデビュー、からの大ブレイク。が、そこに至るまでも漱石お得意のミチクサ。熊本で教鞭をとり、イギリスに単身留学。異国の地で妻を思い、友の死を悼み、文学の何たるかを探求する。満を持してのデビュー以降『坊っちゃん』『草枕』等々ヒット連発の無双状態(俗っぽい表現でスマン)。それでも変わらぬ牧歌的なたたずまい。学生や教師の頃と同様のとぼけた雰囲気。こんなに魅力的な小説家だったのだと初めて気づかされました。しかも、きわめて凡人のような大天才。いやぁ、漱石の作品、読んでみることにします。

2022/02/28

鱒子

友人本 表紙の印象通りキラキラした夏目夫妻がえがかれている小説でした。ネガティブな部分はかなり排除されており、これが著者の捉え方なのだろうと思います。漱石の周りには綺羅星の如き文豪が集まっており、本書では特に正岡子規について深く言及されています。同著者の「ノボさん」と読み比べてみたくなりました。

2022/06/24

bura

下巻。金之助は妻京子と娘筆子を残し、留学生として英国へ旅立つ。ロンドンで35歳を迎えた金之助は「まだ何者でもない自分」を嘆く。一方、正岡子規はカリエスを患い病床の中で俳句を作り続けるも、明治35年遂に絶命する。そして帰国した金之助は小説に着手。家に居着いた仔猫を眺めている内に「我輩は猫である」を思いつく…。作者は下巻も更に小気味の良い文章で細かく金之助の創作を描いている。多くの出逢い、様々な日々。大正5年に亡くなるまでの「ミチクサ人生」こそが明治の文豪、夏目漱石を創り上げたのだ。読後感の良い物語だった。

2022/09/12

夜長月🌙@5/19文学フリマQ38

文化人であった漱石の様々なエピソードが知れて心豊かになりました。ネットもなく情報の獲得が難しいこの時代においてまさに教養を身につけていました。・知り合いの別荘に泊めてもらった際に掛け軸が単色の若冲の作品と気付きとてもよいと伝えます。・ミレイのオーフィリアの絵を「草枕」に登場させたことでも有名です。・ジョージ・エリオットの「サイラス・マーナ」を東大の英語の講義に使いました。漱石の書生になりたかった寺田寅彦(東大物理学教授)との関係が深く漱石も認めたという彼の「団栗・柿の種」を読んでみようと思いました。

2023/05/01

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