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噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫)

噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫)

噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫)

作家
辻村深月
出版社
講談社
発売日
2021-10-15
ISBN
9784065258910
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噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫) / 感想・レビュー

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短編集。まさにタイトルの通り、過去の話と噛み合わない会話の物語。自分の過去にもいたなぁ、何かちょっとずれていて近づきたくないような子や、目立たなくてパットしない子。子供の頃はそういう子に歩み寄ろうとしなかったり陰口叩いたりしてたけど、当事者がどう感じて、大人になっても覚えているなんて思わないから言いたい放題だったな。もう今さら遅いけれど言動には気をつけないといけないなと肝を冷やしました。長い間会っていない元同級生や学生時代の知り合いとの再会がちょっと怖くなる話でした。

2021/12/28

izumi

だいぶ前に友人に勧められていた本。文庫化したので読んでみた。内容は過去からの復讐。自分たちからみたら大したことではないのに、本人からしたら忘れられないほど強く残る出来事だったのだろう。自分たちは今何でこんなことをされているのか理解できない。そんな違和感なしでは読めない物語。

2021/10/22

yoshida

短編4編収録。そのうち2編は既読。いい具合に既読の内容を忘れており新鮮に読めた。ひとの心の闇を描く、ざらりとした質感ある短編集。無意識に相手を傷つけること。意識的に他者や異端の存在を傷つけること。程度の差はあれ、誰しも心当たりはあるのではなかろうか。時が過ぎ行われる傷付けられた側の復讐。傷の深さにより、復讐は念入りに執拗に行われる。本作では物理的な行為ではなく、会話で為される。その圧迫感と感情描写は辻村深月さんの筆力により、圧倒的なものとなる。かつての教え子や同級生からの復讐。なかなかに読み応えある作品。

2022/01/24

mihya

確かにホラーではないけどホラーだった。4編ともどちらの気持ちも分かる気がする。私には忘れてる会話、忘れられない記憶、どちらもある。

2022/01/27

アッシュ姉

まさしくタイトルどおり!噛みあわない会話にザワザワする短編集。同じ過去のはずなのに傷ついた方と傷つけた方では思い出の形がこうも違うものなのか。やった方はすっかり忘れていたり都合よく美化しているが、やられた方は忘れることなく根に持っている。闇が深くて、仕返しが怖すぎるのよ。著者の実体験かと錯覚してしまうほどの復讐劇に震える。なかなかの後味の悪さ。

2022/10/20

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