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佐藤友哉デビュー20周年記念復刊企画 フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (星海社FICTIONS)

佐藤友哉デビュー20周年記念復刊企画 フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (星海社FICTIONS)

佐藤友哉デビュー20周年記念復刊企画 フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (星海社FICTIONS)

作家
佐藤友哉
笹井一個
出版社
星海社
発売日
2021-11-17
ISBN
9784065261521
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佐藤友哉デビュー20周年記念復刊企画 フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (星海社FICTIONS) / 感想・レビュー

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ほたる

復刊で再読。なぜか読んでるときはスラスラいけてしまうし、読み終わってみればめちゃくちゃなことをやってるとしか思えないが、それでもこの鏡家にまた会いたいと思ってしまう。斜線堂有紀先生の解説もまた、頷けるところばかり。「お兄ちゃん」

2021/11/28

芙蓉

ゼロ年代メフィスト賞出身作家に飲み込まれた青春だった。戯言シリーズ西尾維新。JDCシリーズ清涼院流水。薬屋探偵妖奇譚シリーズ高里椎奈などで性癖を拗らせた。しかし佐藤友哉の鏡家サーガは実は初読である。ノベルスの頃に読んでみようとはしたがうまく合わずに未読だった。そしてそれから時は流れて今の推し作家である斜線堂有紀さんが推しに推していて復刊するというので今回読んでみた。ああこれは未熟な自我の時に読んでいたら所かまわず歪んで成長するやつ!!家族の兄妹すべてが壊れている鏡家。最愛の妹を失った公彦が選んだ末路とは―

2021/12/28

らきむぼん

10代で読んでいたら影響を受けただろうなと思う作品だった。 ミステリだが、ジャンルの垣根を超えてSFや文学のような一面もある。解かせるミステリよりも気づかせるそれで、あとから特定の描写の意味に思い至るという理想的な語りが魅力的。 主人公の言動には共感性は低いが、語りの文体はリズムさえ合えば軽快でどこか洒落た雰囲気がある。読まされていくうちに、主人公の置かれた状況や思考、結末に対しての解像度が上がっていく。美しくも思える物語の閉じ方は一人称文体を通して主観と客観が揺さぶられたからこそのものなのかもしれない。

2022/07/30

椎名

初佐藤友哉。ほぼ解説目当てに購入したが、懐かしいメフィスト作品臭全開という具合でしっかり楽しめた。ミステリー、SF、様々なジャンルのごった煮で、そこにサブカル要素が加わることで上手く纏まりが出ていたのは面白い。笑顔で殺されていく少女たちの謎をこう回収するかと思わされた。

2022/01/03

東京湾

高校生以来の再読。妹の死、殺意の完成、意味なき復讐。迸る衝動と倒錯する欲望が暴力と狂気を撒き散らしながらノンストップで疾走する、ゼロ年代の記念碑的怪作。この壊れた人間による壊れた世界のための壊れた物語は、今なお鮮烈な戦慄を与えてくれた。こういう自壊寸前のギリギリなバランスで描かれた物語を自分は求めている。

2021/12/07

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