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東京棄民 (講談社文庫)

東京棄民 (講談社文庫)

東京棄民 (講談社文庫)

作家
赤松利市
出版社
講談社
発売日
2022-05-13
ISBN
9784065276143
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東京棄民 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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鉄之助

コロナウィルスが「東京株」として変異し猛威を振るう近未来小説。政府から首都を捨てて避難するよう命令が出されるが、避難できない”下級国民”が、棄てられた民=「棄民」。著者自身ホームレス体験があり、非正規雇用の実態を熟知しているだけに全編説得力があった。作家デビュー4年にして「15作目は初の文庫書き下ろし」だと言う。62歳で作家デビューを果たした彼から、勇気をもらう。これからも、話題作・問題作が次々と生み出されそう! 期待が高まる。

2023/01/15

いつでも母さん

久しぶりの赤松さん。初の文庫書き下ろしの訳に情を感じた。『これは、警告である。』帯にあるが、ありそうで・・逆ロックダウン!これか!(汗)本作、これ赤松さん?って感じがしたのは私だけだろうか?かなり抑えている感じで、これは初めての方にも読み易いのではないだろうか?それにしてもコロナは、この国はどうなっちゃうのかなぁ。

2022/12/19

yoshida

新型コロナウイルスの蔓延。強毒性の東京株が発生。日本政府は住民を都内から避難させる逆ロックダウンを実施。その網から漏れた人々。ホームレスや住所を持たないネットカフェ難民。彼等は商店やファミレスから物資を得ながらネットカフェで生き延びる。浅草寺に異様な集団があり、接触した者は疑心や裏切りを起こす。赤松利市さんの作品だと救いのないラストが多い。例えば「ボダ子」等。この作品では世界の終わりの様な描写もあるが、ラストに希望がある。ある意味、赤松利市さんの新しい地平とも言える。早くコロナが収束して欲しいと切に思う。

2022/08/22

のぶ

新型コロナをテーマにした、近未来のSFとも言える作品だった。コロナウィルスは変異を重ね、最凶になり多くの死者と重傷者を出し「東京株」と名付けられた。政府は東京を見捨てる決意をし、首都を淡路島に移してしまう。そんな中で、脱出できずに東京に取り残された、一部の人たちがいた。漫画喫茶に寝泊まりしている主人公のイサムは、その他の人たちとサバイバルの毎日を送る事となった。ややB級的な展開だが、内容は面白くあっという間に読み終わる事ができた。文章に品のないのは赤松さんのご愛敬だが、文庫で楽しむ事ができて良かった。

2022/05/24

H!deking

ぐー、面白かった!新型コロナウイルス東京株のパンデミックにより、逆ロックダウンされた東京に取り残されたホームレスやカルト集団のドタバタですね。もちろんフィクションではあるんだけども非正規雇用の漫喫暮らしの感情とか、利市先生ならではの視点でめちゃくちゃ面白かったです。先が気になってページをめくる手が止まりませんでした。おすすめ!

2022/06/14

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