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10分で名著 (講談社現代新書)

10分で名著 (講談社現代新書)

10分で名著 (講談社現代新書)

作家
古市憲寿
出版社
講談社
発売日
2022-05-18
ISBN
9784065280492
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10分で名著 (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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ねこ

最初、名著を10分で読むなんて…と否定的でしたが、読んでみると、これはこれで有りだと感じました。本書には12冊の名著の案内があります。私は既読3冊、読みたい本5冊、読まないだろう本4冊でした。それぞれに、本についての基礎知識とその道のプロと古市氏の対談形式で書いてあり、本当に10分程度で名著の概要や作者の生い立ち時代背景や魅力など簡潔に記してあります。特にプルーストの「失われた時を求めて」は読んでみたくなりました。でも、古典の長編はなかなか手が出しづらい。うーん。

2023/04/06

momogaga

こんな本が欲しかったんです。田原総一朗さんみたいなコーディネーターが、名著の水先案内人たちと絶妙なやりとりでその名著の魅力を伝えてくれる。今回の古市さんは毒舌を押さえ、わざと見当違いなことを言うなど、なかなかの策士ぶりでした。

2022/06/20

ころこ

『NHK 100分de 名著』のもじりですが、半ばマンネリ化している本家の批判であり、当初の意図を濃縮した実践になっています。名著とは、その名前の由来通り全くの前提知識が無く読むものではなく、その本を読んだからといって途端に物事が見通せるようになる訳でもありません。時代的な制約により文脈が切り離されていて、語り口も冗長だったり、本筋に関係ない固有名が頻出したり、現在の感覚からすると独特です。本書は後世にどう読まれてきたかということが名著を成立させてきたことを強調していて、著者が12冊の名著の研究者になぜそ

2022/05/30

兵士O

僕が毎週視聴している「水星の魔女」。宇宙進出を果たした人類の、高度化した大企業とテクノロジーの矛盾を背景に、若いヒロイン達が翻弄される様を描き出しています。そんなディストピアが未来像になったこの現代の世界の源流はなんなのか? この本で取り上げられる名著は、貨幣が人間の唯一の価値基準になり果てたその理由(国富論)、極度の貧困のもたらす大衆の変容の恐怖(わが闘争)、永久に新規市場を求め続ける資本主義のからくり(資本論)など、その構造の大本を説明しています。社会科学系の人には常識でも、僕にとっては驚きでしたね。

2023/04/30

Kanonlicht

NHKの「100分de名著」をパクったタイトルだけど、その10分の1の時間で名著を紹介するために、その道の研究者に「一言でいうとどんな本?」とド直球で聞いていくスタイル。著者の声で再生される「それってどういうことですか?」という人を食ったような質問も、専門家の難解な説明をわかりやすく変換することに役立っている。研究者がいるからには「研究したい」と思わせる何かがその本にはあるわけで、その面白味を上手に引き出しているところが企画としてうまいと思った。

2022/07/15

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