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根津権現前より 藤澤清造随筆集 (講談社文芸文庫)

根津権現前より 藤澤清造随筆集 (講談社文芸文庫)

根津権現前より 藤澤清造随筆集 (講談社文芸文庫)

作家
藤澤 清造
西村賢太
出版社
講談社
発売日
2022-06-13
ISBN
9784065280904
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根津権現前より 藤澤清造随筆集 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー

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フリウリ

浅見淵が言及していた「根津権現前より」が読みたくて。「随筆集」とあるが、後半の劇評以外の、身辺雑記のようなものは、小説(私小説)と区別できなさそう。劇評については、資料的な価値があるのかどうかもわからない。著者は梅毒から精神に異常をきたして失踪後、芝公園内のアズマ屋で凍死、したそうである。享年44歳。6

2023/04/05

Shinya Fukuda

これは小説ではない。没後弟子を自称する西村賢太が藤澤清造が遺した随筆、演劇評論、手紙等を編集したものだ。幼年期の記憶、演劇論、役者評、同時代を生きた小説家への思い出が収録されている。貧乏だった。悪所に頻繁に出入りした。その為に病気になった。それが原因で精神に異常をきたし凍死した。その人生を辿るだけで小説になりそうだ。私小説作家の西村が没入したのはよくわかる。解説の六角精児は面白かった。歌舞伎への言及が多いが六角はその方面への知識がないのでと言及を避けている。潔い。また、苦役列車は六角が適任だろうと思う。

2023/06/07

chuji

久喜市立中央図書館の本。2022年6月初版。西村賢太が歿後弟子と自称した師匠の随筆集。後書きが六角精児「この人、かなり味わい深い人だったんじゃないか」でした。

2022/08/26

ライム

面白かった。読む限り興味を引いてやまない人物で、確かに埋もれさせておくのは惜しい。「世間をして、あっと言わしめる作品」を描こうとして、作ったのは借金ばかりとか、下宿料を半年余もとどこらせて、原稿を方々の雑誌社に持ち込むも一向に買い手が無く、知人に泣きついて、やっと一篇の小説を買って貰ったとか、自虐的におどけてる感じではなく、淡々とした状況報告風の書き方。それが逆に独特の可笑しさを感じた。暗い話の多い中、著者の幼少時に見世物小屋の像の背中に乗った話、そこだけ明るく輝く。

2023/09/17

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