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幻告

幻告

幻告

作家
五十嵐律人
出版社
講談社
発売日
2022-07-27
ISBN
9784065284476
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「“罪”を暴くのが犯人当てだとしたら、“罰”まで描けるのがリーガルミステリー」──「メフィストリーダーズクラブ」薬丸岳×五十嵐律人トークイベント

五十嵐律人さん(左)と薬丸岳さん

 2020年に『法廷遊戯』でメフィスト賞を受賞し、デビューを飾った五十嵐律人さん。現役弁護士でもある五十嵐さんの持ち味と言えば、法律知識を駆使した青春リーガルミステリーだ。5作目にあたる『幻告』(講談社)では、得意のリーガルミステリーに「タイムスリップ」を掛け合わせ、新たな境地を切り開いている。

 そんな五十嵐さんと、社会派ミステリーの旗手であり、今年リーガルミステリー『刑事弁護人』(講談社)を上梓した薬丸岳さんの対談が実現。書評家・大矢博子さんを司会に迎え、会員制読書クラブ「メフィストリーダーズクラブ」の会員限定で配信されたトークライブの模様をレポートする。

(文=野本由起)

「タイムスリップによる事態の変化を、裁判に集約させているのが面白い」(薬丸)

 法学部生のころから、『Aではない君と』など薬丸さんの著作を愛読していたという五十嵐さん。今回の対談も、五十嵐さんのリクエストによって実現したという。

 最初の話題は、五十嵐さんの新刊『幻告』について。この小説は、裁判所書記官の主人公が、過去にタイムスリップして父親の冤…

2022/9/23

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「作品の内容で戦える、作家の世界はとてもフェアなもの」五十嵐律人×柿原朋哉/匿名時代の作家対談

「パオパオチャンネル」のメンバーとして人気を博した、YouTuber・ぶんけいさん。このたび『匿名』(講談社)で作家デビューした彼は、それに伴い、作家名義を本名である柿原朋哉に変更した。そこにあったのは、ひとりの作家として真摯に小説と向き合いたいという覚悟だ。

 そんなデビュー作『匿名』を上梓した柿原さんが、先輩作家と「匿名時代」を考える対談企画。今回登場していただくのは、現役弁護士でありながらミステリー作家として活躍する五十嵐律人さんだ。この夏にはタイムリープと法廷ミステリーを掛け合わせた『幻告』(講談社)を発表し、大きな話題を集めている。

 ふたりの作家が互いの作品に思うこと、そして作家として生きることとは――。

(取材・文=五十嵐 大 撮影=干川修)

「むき出しの感情を表現するのがとても難しかった」(柿原さん)

『匿名』(柿原朋哉/講談社)

五十嵐律人さん(以下、五十嵐):僕、本を読むのがめちゃくちゃ遅いほうなんですけど、『匿名』はほぼ一気読みできました。それくらい面白かったし、文章が読みやすかったんです。読みやすいんだけど、個性がありますよね。

2022/9/17

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幻告 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

五十嵐 律人、4作目です。本書は、タイムスリップ法廷ミステリでした。但し、事件が地味でタイムスリップしても大きく展開しないので、全体的にスリップした感じでした。 https://tree-novel.com/works/episode/0dd8a64b337f4c8f1db996137a1f0c2a.html

2022/10/06

パトラッシュ

現役弁護士としてリーガルミステリに挑んできた作者だが、過去の作品は法律絡みのテーマに集中するあまり人間描写がおざなりになりがちだった。今作はタイムリープというSF的特殊設定を生かし、実父の冤罪の可能性に気付いた裁判所書記官の青年が真相を追求する意想外なドラマだ。彼のしていることは歴史の改変であり、一度変えてしまうと予想外の方向へねじ曲がってしまう。しかも他に時間旅行できる人物が現れるなど二重三重の複雑な状況下で、知恵と推理で対処能力が鍛えられ人として法曹として成長するカタルシスに満ちた物語が成立するのだ。

2022/08/22

いつでも母さん

タイムリープという言葉を初めて知った(タイムスリップは知っていたけれど)正直言ってこれは苦手かも‥と読み始めた。手強い‥が何とか読み切れたのは、好きな法廷ものだしよく練られていたからだろう(さすが現役弁護士)よく思いつくものだと感心しちゃう。事件そのものより、烏間信司と言う裁判官のキャラが好きだ。特に第4章の烏間の言葉が分かりやすく、被告人や証人になった気がして(?)沁みて来るのだ。現実にはあり得ないだろうし、過去は変えられないだろうけど、たまにはこんな小説も面白い。戻りたいあの日は私にもあるなぁ‥

2022/08/22

NADIA

献本、初めて当選した。しかもワタシ的には応募した本の中でも読みたいと思った作品でラッキー😆でも、これで今年の運を使い果たしたかもしれない(笑) まず、初めの印象。最近読んだ作品よりも圧倒的に漢字比率が高くてページが黒い!! さすが法廷劇だ。エッセイとは違うね🎵そして、この作品のキモである法廷劇でありながらタイムリープを繰り返すというのが、ちょっと複雑だが面白くて最後まで飽きない。なるほど現役の弁護士である作家さんだからこその、この世界観。説得力あるね。読後感も良し👍

2022/06/12

mihya

読者メーターのプレゼントでいただいたサイン入りの献本。プルーフ本ってのを初めて手にした。 タイムリープというSF的要素が加わっているものの、現役弁護士作家らしいリーガルミステリーだと思う。面白かった。 脳内で時間軸を組み立てるのがちょっと難しいんだが、よく練られていて完成度が高い。裁判官、書記官としての倫理と心情のせめぎ合いと緊迫感が良かった。 蒔いた種はどれも発芽したんじゃないかな。

2022/06/19

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