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世間ってなんだ (講談社+α新書)

世間ってなんだ (講談社+α新書)

世間ってなんだ (講談社+α新書)

作家
鴻上尚史
出版社
講談社
発売日
2022-09-22
ISBN
9784065297483
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「世間ってなんだ (講談社+α新書)」のおすすめレビュー

壊れた「世間」にがんじがらめ!? 見知らぬ人と話せない日本人と生きづらさの理由

『世間ってなんだ』(鴻上尚史/講談社)

 アメリカやヨーロッパでは見知らぬ人から声をかけられることは日常だ。バス停で「バスはいつ来ると思う?」、ショッピングモールで「この店に行きたいんだけどわかる?」、スーパーで「あなたの上着、いいね!」、雨上がりの空に虹が見えたら「ほら見て、あそこに虹が出てるよ」等々。目が合えば微笑んでくれることだって少なくない。でも、日本でこうしたやり取りはめったに交わされない。見ず知らずの人から声をかけられると、かなりの人は身構え「何ですかいきなり!」「自分で調べればいいのに……」「あなた誰?」と訝しがるからだ。

 なぜこうした違いが存在するのか。それは、日本人は「世間」とのつきあい方は知っていても、「社会」とのつきあい方がわからないからという。こうした日本人が抱える「世間」と「社会」の独特なあり方と、生きづらさや「空気」をはじめとした「同調圧力」について、長らく連載エッセイのなかで綴ってきたことをまとめたのが鴻上尚史氏の『世間ってなんだ』(鴻上尚史/講談社)。軽快で読みやすくも、やたら不寛容になっている今の日本を俯瞰できる。

2022/11/17

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世間ってなんだ (講談社+α新書) / 感想・レビュー

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水色系

鴻上尚史さんの人生相談のファンなので手に取った。「世間がこう言ってるから…」というのは思考停止になるのだろう。他者に対する思いやりのある人間になりたいと思っているけれど、そうであれば想像力を働かすことが大事だな。

2022/11/08

こも 零細企業営業

世間と社会。日本は信用できる社会が少ないとプレディーみかこさんの息子さんが言っていた、、また読もう。その世間にから裏切られたり拒絶されると社会に縋れるものが日本には少ないらしい。。ある事はあるけど世間から拒絶された人は見つける事が難しいらしい。何となく分かるな、、見える世界が狭まってるから見えなくなってる。そういった者が多くいるから現在の不寛容な社会にもなってる?そうなると、お昼ご飯を食べるバス運転手にクレームを言ったり、バス運転手に遅れてるのにトイレに行くとは何事かと怒鳴る人が出て来るらしい。

2023/08/24

あっくん

鴻上さんのエッセイ選集。最後のあとがきで定義している「なぜ日本人は社会を信頼できないのか?」という問いに考えさせられた。鴻上さんのいう「社会」とは利害関係がない、その場限りでの人間同士の繋がり、と私は解釈している。「世間」はその逆で、利害関係があり持続的な繋がりがある様々なコミュニティのことだ。私なりの回答は考える、自分なりの意見を持つ、それを発信する、行動するという一連の「能動的」なアクションは基本面倒くさい。社会では能動的でないと情報も知識も入ってこないため世間が全てと視野狭窄になるからではないか。

2023/02/12

黒頭巾ちゃん

耳読▼新たな視点が得られる▼日本はじゃんけんという偶然で物事を決めるが、欧米は自己主張しあって決める。じゃんけんでは思考は育たない▼いじめられた側が転校は理不尽。いじめた側こそ転校させるべき▼コメントが必要でない場面でも素人が質問するのがうっとおしい▼人にはそれぞれ物語がある。自分だけの物語だけではない。分かりやすい物語は思考を奪う。

2023/04/20

Gamemaker_K

「世間」と「社会」の悪いとこ取りして嫌な思いばかりしているような気がするというなんとも重い読後感だった。です・ます体は時に過剰な屈服を迫ってくる。・・・「世間」と「社会」の(都合の)いいとこ取りをして生きていこう・・・なんてことができるようになるには、たぶん俺の人生に残されている時間では無理だろうな。

2022/12/29

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