畠中尚志全文集 (講談社学術文庫)
畠中尚志全文集 (講談社学術文庫) / 感想・レビュー
田氏
スピノザと言えば、な畠中尚志の、その手による翻訳書によせた解説や、岩波書店の各誌に寄稿した文章。ひとつひとつは個々のテーマに向かって書かれていても、このように並べて読むと、ひとつながりの人生史のようにも見えてくる。ライフワークであったスピノザ翻訳のそれぞれに付された訳者解説さえも、全文集という形で読むならば、随筆と同じように訳者自身を写しだした文章でもあるのかもしれない。哲学に転向すべく法学部を辞し、誰に師事もせず、学会に所属することもなかったオルタナティブな生きざまは、どこかスピノザに重なっても見える。
2023/01/24
Ex libris 毒餃子
スピノザ翻訳で有名な畠中の全文集。病中で限られた時間のみを学術に投じたとわかり、翻訳の精度に驚くばかりである。
2023/01/08
あつ
翻訳者の存在を改めて認識する一冊となりました。外国書籍が日本語で読めているのは翻訳者がいてこその所業ですね。病気を患いながいながらも畠中氏の人生を捧げて翻訳する様は感銘を受けました。どれほど偉大で、困難なことをやってのけたかは私の想像では収まらないでしょう。
2023/04/20
mori-ful
大変な本だ。しみじみする。
2023/07/15
感想・レビューをもっと見る