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最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

作家
上野千鶴子
NHKグローバルメディアサービス
テレビマンユニオン
出版社
主婦の友社
発売日
2022-02-21
ISBN
9784074494095
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「最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい」のおすすめレビュー

かつては介護を担う「孝行嫁」を自治体が表彰!? 上野千鶴子が目指す「安心して弱者になれる社会」とは

『最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい』(上野千鶴子/主婦の友社)

 あなたは育児や介護を含む「主婦の家事労働」をお金に換算するといくらになるか考えたことがあるだろうか。1997年に経済企画庁(当時。現、内閣府)が発表した「あなたの家事の値段はおいくらですか? ―無償労働の貨幣評価についての報告」によれば、その額は年収276万円。算出根拠を無視してざっくり日当で考えれば約7600円(家事は365日ある)、さらに睡眠時間を平均8時間として1日16時間働いたとすると時給475円(家事は四六時中スタンバイが必要)…この数字、ちょっと安すぎやしないだろうか?

 社会学者の上野千鶴子さんは、そんな女性たちに対する不当ともいえる評価とずっと闘ってきた大いなる先輩だ。上野さんの新刊『最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい』(主婦の友社)は、これまでの上野さんの研究をふりかえりつつ、日本社会には強固な男性目線が存在してきたこと(現在ももちろん…

2022/3/2

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最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

【フェミニズムとは、弱者が弱者のままで尊重される社会を求める思想】NHK番組「最後の講義」に未放映部分を加え、再編集した完全版。家事、育児、介護などすべてが、一人の女性の負担になっていることなど、女性学・ジェンダー学の問題点や歴史を知り、著者の魅力が再発見できる書。最終章は「上野ゼミ・10人の受講生と語る」。副題が「安心して弱者になれる社会をつくりたい」とあるように、活字が大きく行間隔も広い、視覚弱者の高齢者に優しい仕様。そうした作りが、“活字離れ”をしている若者にとっても読みやすい仕組みに。強力推薦!⇒

2023/04/05

たまきら

この人の悦明能力の高さには本当に脱帽です。ご本人が「オジサン語と女ことばのバイリンギャル」だ、と言ってるのですが、これは世界中の社会に出た経験のある女性が全員うなずく部分ではないでしょうか。最後の写真にある言葉、私も大いに賛同します。

2023/05/16

壱萬弐仟縁

当事者主権、ケアの社会学、いろいろと上野先生には教わることが多いと思います。高校生にも社会保障の授業では回覧致しました。大きな活字です。私はTVでも拝聴しました。学生も年齢差があったと思います。大学生も、教える人の多様性で学び合い・育ち合うのでしょう。

2022/10/29

りー

コロナ禍の中で行われた講義の講義録。専門的な言葉を使わず、一番伝わりやすい方法を選んでお話しされている。読みながら、この30年の変化を思った。自分が初めて就職したのはゼネコンの「一般職」で、美味しいお茶の入れ方や、お使いものにする和菓子の買い方などを最初に習った。自分の役割が良く分からず3年で辞めたけれど、そこから随分と変わってきたものだ。まだまだ足りないけれど。女性学はあるけれど男性学は無い、男性自身が必要としなかったからだ、という指摘。それだけ男性であることは女性であることよりまだまだ楽なのだと思う。

2023/08/01

「マルクス主義フェミニスト」を名乗り、現在はケアの研究をしている上野千鶴子。ケアとはつまり、家事、育児、介護や看護である。昔からそれらは家庭内の女性が担ってきた。現代の女性は、家庭の負担はそのまま、外に出て働くことも求められる。家庭をもつ男性は、家事や育児を「手伝う」のではなく「する」のが当たり前。もっと当事者意識をもつべき。上野千鶴子のような賢さもなければ、起業精神もないわたしは、選挙で女性のことを考えてくれる候補者に一票を投じ続けるしかない。まずは身近な男性にすすめたい一冊。

2022/05/26

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