KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄 (集英社オレンジ文庫)

双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄 (集英社オレンジ文庫)

双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄 (集英社オレンジ文庫)

作家
氏家 仮名子
田村由美
出版社
集英社
発売日
2023-02-16
ISBN
9784086804929
amazonで購入する Kindle版を購入する

「双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄 (集英社オレンジ文庫)」のおすすめレビュー

双子の皇帝に嫁いだ“双子の姫”の運命は――「私の琴線をかき鳴らしまくり」カズレーザーが絶賛した壮大な中華王朝婚姻劇

『双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄』(氏家仮名子/集英社オレンジ文庫)

 白洲梓氏、ゆきた志旗氏ら数々の人気作家を輩出してきたエンターテインメント文学賞〈ノベル大賞〉。2022年度の同賞で、ゲスト審査員のカズレーザー氏が「グンバツに面白かった」「一文一文が私の琴線をかき鳴らしまくり」と絶賛。みごと〈カズレーザー賞〉を受賞したのが『双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄』(氏家仮名子/集英社オレンジ文庫)だ。

 男装した若い女が、広大な草原を馬で駆けてゆくオープニング。女は片手で手綱を操り、もう片方の腕には赤ん坊を抱いている。なぜ男の扮装をしているのか。何者かに追われているのか。映画のワンシーンのようなこの冒頭からすでに、読む者の心を掴んでくる。そして場面は一転して本編がはじまる。

 草原の民アルタナの氏族長の娘、シリンとナフィーサ。同日同刻に生まれた腹違いの姉妹である彼女たちは、南方の大国・濫にそろって輿入れをする。濫では双子が尊いものとして信仰されており、現皇帝も双子だった。双子の娘を妃に所望しているという彼らに、シリンとナフィーサは父の命令で、「本物の双子」という名…

2023/2/16

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

双蛇に嫁す 濫国後宮華燭抄 (集英社オレンジ文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

あっか

新刊。集英社ノベル大賞カズレーザー賞、田村由美さんの表紙!とくれば期待しない訳には行かない!物語の進みがゆっくり?と感じる部分もあるけれどデビュー作とは思えない程読みやすくスルスルと一気読みしました。十王の儀の描写が本当に荘厳で美しかった〜。でも全体としては悲しい物語だしエグい描写もあり私的には悲恋エンドだったので、ものすごく良い読了感!という感じではなかったかな。ところで「かつてシリンの兄と婚約していたが、濫人に殺されている」というナフィーサの登場人物紹介、これナフィーサが故人だと読み間違えませんか?笑

2023/02/23

Takeshi Kambara

双子信仰が強い濫という国に草原の民の娘が政治的思惑を背負い嫁ぎ、後宮を舞台に慣れない文化や差別に戸惑いつつも双子の姉妹と役目を果たそうと奮闘するのだが…男勝りな主人公の性格が読んでいて痛快だったし少しずつ芽生え始めた周りとの友情や愛情は嬉しかった。それだけに後半の展開は読むのが辛すぎた。終盤は様々な感情が大量の涙となってあふれ出てきた。帯にグンバツに面白い!と書かれていて騙されんぞ!と思っていたがコレは本当に面白い!大好きな田村由美さんのイラストも作品のイメージにピッタリで良かった♪皆に読んで欲しいです。

2023/03/11

よっち

草原の民アルタナの娘として双子のように育った異母姉妹シリンとナフィーサ。族長の父は二人を双子信仰が盛んな濫国の双子の皇帝に嫁がせる中華風ファンタジー。気が優しく刺繍と料理を愛するナフィーサは兄帝・燕嵐に、活発で弓と騎馬が得意なシリンは弟帝・暁慶の後宮に迎え入れられて、対照的な皇帝たちのもとでそれぞれが居場所を得つつあった矢先の不穏な疑惑、そして思ってもみなかった事件。姉妹も否が応でも巻き込まれる激動の展開と彼女たちの選択にはほろ苦さもありましたけど、これはこれでとても彼女たちらしい結末のように思いました。

2023/02/16

omo

双子のように育った異母姉妹であるシリンとナフィーサが、和平のため異国の双子の皇帝に嫁ぐ。舞台は、中華帝国やその周辺のモンゴルもしくはカザフスタンかな?とか、時代はいつなんやろ?妃達の衣装はどんなんやろ?綺麗やろなぁ…。と、色々想像するのが楽しかった。ストレスなくサクッと読める文章も通勤時間に最適だった。ただ、犯人が真相をすべて自白してしまう…。という、私の苦手な流れだったのが残念。

2023/10/09

らび

よくあるこれ系のファンタジー作品では双子は忌み嫌われる設定が多かった気がします。この濫国では創世神話により双頭の蛇が敬われている、よって双子ばかりが後宮に入り帝までも双子。草原の民、シリンとナフィーサは異母姉妹ではあるが瓜二つだった故双子と称され帝へ嫁ぐことに。後半まで何も起こらず盛り上がりもなく何処を目指しているのか?でしたがシリンの兄の死がここまでの悲劇に繋がる展開だとは。流れに無理がなく1つ1つが腑に落ちるというか、よく描かれた作品でした。短い間に多くを失ったシリン。どうかその子を守って欲しい。

2023/05/21

感想・レビューをもっと見る