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書物と貨幣の五千年史 (集英社新書)

書物と貨幣の五千年史 (集英社新書)

書物と貨幣の五千年史 (集英社新書)

作家
永田希
出版社
集英社
発売日
2021-09-17
ISBN
9784087211832
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書物と貨幣の五千年史 (集英社新書) / 感想・レビュー

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しゅん

考えを広げるほどに、人間の生活は未知のもの(=ブラックボックス)に依存せざるを得ないという認識に囚われる。本書は、コンピューター、書物、貨幣と、歴史上に現れたブラックボックスを記述していく。価値判断は脇に置いて、世界はこういうもんだという把握を細部と概要の両面から描き出す。貨幣における時間の商品化と、「時間は存在しない」の話が両方出てくる。本の中で明言はされてなかったかと思うが、時間こそが人類の発明した最大の謎なのだろうか。3章の理論篇が読んでいて楽しかった。一番人間くさい章だと思った。

2021/10/15

武井 康則

 主にコンピューターを言うのだろうが、複雑な構造や理論など、視覚でとらえられないもの、抽象化されたものをブラックボックスと名付け、それが問題の元凶のように書いている。なんでも見えればいいのか。見えない=悪というのはただの思考停止だ。何の根拠もなしにただ任意の集団にマイナスイメージの名をつけ、その名を連呼する。最近流行の手法。後半は、適当に有名な作品の都合のいい部分を引用し、これでは、社会の仕組みが複雑になって、生きてる実感がないなあとしか言ってない。帯にあるが、本当に岩井克人と松岡正剛は推薦しているのか。

2021/09/24

iwtn_

著者も書いているが、ひどく中途半端な本だった。前半で歴史を遡りつつ、書物・貨幣・コンピュータはブラックボックスだね、ということを繰り返す。後半は様々な哲学者の主張や表現方法の物語を示しながら、そのブラックボックス性?を解説する。 個人的には、なぜ世界はブラックボックスなっているのか?の仮説を読みたかったが、終始人間はブラックボックスであるという主張だけなので、肩透かしを食らったような本だった。アマゾンの配送系の従業員の仕事はブルシットジョブじゃなくてシットジョブではないか?とか、ツッコミどころも多い。

2021/10/03

Lieu

個々の話はよく噛み砕かれていて、あああれはそういうことだったのかと頭の整理になった。著者の読書量と解説力は驚異的である。しかしこの本のキーワードである「ブラックボックス」が、この本で取り上げられる全ての事例を説明する「マスターキー」として適切か疑問が残る。「ブラックボックス」とは、一般に、不可視であるもの、システムが複雑すぎて個人には理解できないもののたとえだが、本書の用法もそれと同じか。同じだとしたら包括概念としてあまりに茫漠としていると思うのだが、では著者独自の用法はどう違うか、よくわからない。

2021/10/09

ほとんど理解できなかったけど、抽象化のことを「ブラックボックス」と名付け、ブラックボックスをブラックボックスのままにすることなく、中身を理解していこう、という主張に思える。中身を理解せずとも、ブラックボックスと認識することをまずできるようにならないと、ということなのかもしれないが、どちらにしろ抽象化に否定的なニュアンスが含まれ、あんまり納得感はない。 同じような話題でも、抽象化を人類の認識拡張の道具と肯定的に捉える、森田真生『計算する生命』などの論調の方が好みかな。

2021/09/26

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