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最も危険なアメリカ映画 (集英社文庫)

最も危険なアメリカ映画 (集英社文庫)

最も危険なアメリカ映画 (集英社文庫)

作家
町山智浩
出版社
集英社
発売日
2019-10-18
ISBN
9784087440393
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「最も危険なアメリカ映画 (集英社文庫)」のおすすめレビュー

ディズニー映画が東京大空襲のきっかけに?『最も危険なアメリカ映画』にみる米国の闇

『最も危険なアメリカ映画』(町山智浩/集英社文庫)

 現在、「バットマン」シリーズのエキセントリックな悪役・ジョーカーの誕生秘話を描いた映画『JOKER』が世界中で大きな話題を呼んでいる。「不寛容な社会」が蔓延する現在、弱者を切り捨てた先に何が起こるのか…不穏な未来を暗示する衝撃作にアメリカ本国では、上映に際して私服警察官を配置するなど警戒態勢を強化したり、上映そのものを禁止した映画館もあるという。

 かように大きな影響力を持つ「映画」だが、実はハリウッド映画の中には偏った主張を堂々と描き、リアルに人々を先導したヤバい映画が数多くあるらしい。このほど文庫化されたアメリカ在住の映画評論家・町山智浩氏の『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)には、我々日本人が知らない米国の闇が明かされている。

 たとえば南北戦争とその後の連邦再建時代の中で翻弄されるアメリカ人家族を描いた『国民の創生』(1915年)という映画は、南北戦争のスペクタクル溢れる描写など現代の娯楽映画の基本になる技術や文体を生み出し、さらには興行形態を発展させたことで、それまで「貧乏人向けの見…

2019/11/16

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最も危険なアメリカ映画 (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

momogaga

アメリカの暗部が、映画と歴史で分かりやすく描いてある。アメリカが好きだからこそ、これからも事実を見ていきたい。

2019/11/24

秋 眉雄

アメリカ映画創生期から現代にいたるまでの、おもに人種差別問題を抱えこんだ危険な作品を非常に分かりやすく解説したものです。この本は、これからもこういった作品は出てくるだろうし、さらに巧妙になったものが現れるから、観る側は常に意識的でなければならないという警句たり得る一冊なんだと思いました。その上で、若い人は若いうちに読んでおいた方がイイし、年寄りも明日読むより今日読むべき一冊です。

2020/02/15

みっちゃんondrums

面白くて止められなくなった。町山氏渾身の書。古くて知らない映画ばかり取り上げてはいるが、どれも確かめてみたくなる。何も知らずに、ただアメリカ映画の上っ面を眺めて楽しんでいただけの自分の目を開かされた。映画によって人々の心が操作される、良きにつけ悪しきにつけ。刊行は2016年、トランプ大統領誕生前夜、町山氏の反トランプ、親オバマという立場は明らか。多少考え過ぎのこじつけとも思われる部分もあるが。最終章、みんな大好き「フォレスト・ガンプ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」への批評がやはり出色。

2020/09/11

しゅう

アメリカの歴史をよく知らない。だから、ここに取り上げている映画の問題性をうまく理解できたか自信がない。でも、アメリカの闇の深さは根深いことを感じることはできる。町山氏はリベラルで反共和党の立場を明確にしている。だから、本作は極めて政治的でもある。町山氏が昨今もてはやされているは、最もわかりやすい、筋金入りの反トランプであることによる。政治的な観点でみると映画はこのように印象がぶれていく。ロバートゼメキスに対する酷評は政治的主張からくるものであり、興味深い。町山氏はテレビ番組でもその旗色は明確である。

2019/11/23

pitch

有名無名の映画に潜んだ主に人種差別に切り込んだ本。なるほどと思う一方で、ちょっと考えすぎじゃないのか?と思うことも。しかし、日本人の意識の底に何となく流れてる、自分達は白人側に属してるっぽい意識は、全盛期のハリウッド作品に影響されてる部分は大きいなとは、改めて思わせられました。

2020/09/03

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