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パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)

パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)

パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)

作家
阿部暁子
出版社
集英社
発売日
2020-02-20
ISBN
9784087440843
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「パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)」のおすすめレビュー

車いすテニスに傾ける情熱! プレイヤーとエンジニア、両者の視点で描いたスポーツ×仕事×青春小説!!

『パラ・スター 〈Side 百花〉』『パラ・スター 〈Side 宝良〉』(阿部暁子/集英社文庫)

 2020年はオリンピック・パラリンピックイヤー。ましてや自国開催とあって、国民の関心が高まっている。そんな中、2カ月連続で刊行されたのが『パラ・スター』(阿部暁子/集英社文庫)。パラリンピック競技の中でも「車いすテニス」にフォーカスを当て、〈Side 百花〉では競技用車いすのエンジニアを目指す山路百花を、〈Side 宝良〉では車いすテニスプレイヤーの君島宝良を主役にした物語を描き出している。

 百花と宝良が出会ったのは、中学2年のこと。標準体重を大幅にオーバーしていた当時の百花は、一部の女子から「モモ豚」と罵られ、いじめを受けていた。そんな百花を救ったのが、孤高のテニス少女・宝良。とはいえ、彼女は百花を助けようと思ったわけではない。「あんたみたいな自分で戦おうとしないやつは、反吐が出るほど嫌いなの」──このひと言をきっかけに、百花は不甲斐ない自分を変えようと、必死で宝良に食らいついていく。

 宝良のトレーニングにくっついて走るうち、体重も落ち、同級生か…

2020/3/19

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パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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しんごろ

車いすを作る百花とパラリンピックで車いすテニスの出場を目指す宝良。宝良が大好きで仕方ない百花、焦らずに地に足て仕事を頑張って、宝良の車いすを作れるといいなと思う。そして、しっかり反省した上で部下に謝れる小田切は理想の上司。見習いたいね。目指す道は違えど馴れ合いもなく切磋琢磨していく友情が羨ましくもあり、微笑ましくもあった。しっかり絆が結ばれた真の友情だと思う。百花も宝良も頑張れよとエールを送りたくなる。

2020/06/13

海猫

車いすテニスで高みを目指す宝良と、親友で「競技用車いす」の製作を夢みる百花。二人の女性を主人公にした物語。この巻は〈Side 百花〉のタイトルどおり百花の方によりスポットが当たっている内容。スポーツ用の車いすが作られていく過程や工夫がわかりやすく書いてあって興味深く読んだ。宝良と百花がテニスの試合を見ているだけの場面でも臨場感があり、ストーリー性豊かでテンポもよくかなり面白い。こうなると百花が作った車いすで宝良がパラリンピックで活躍する場面を読んでみたいもの。大いに期待して続編の〈Side 宝良〉へ進む。

2020/06/28

みっちゃん

泣き虫だし、すぐに「自分はダメだ」と落ち込む。でも大事な親友、車いすテニス選手の宝良に最高のマシンを作るエンジニアになる為に。その夢に近づく努力は惜しまない。まっすぐでひたむき。それが主人公の百花だ。一見無表情で冷たそう、でも実は…のイケメン指導係との絡みは良くあるパターンだな、とも感じてしまうが目の前にいるたったひとりのために。自分の持っているすべてを差し出す。寄り添う。その姿は貴い。頑張れ。

2020/10/31

あきぽん

車いすテニス選手の親友を持つ、新米車いすエンジニアの百花。親友は大きな挫折や絶望を乗り越えて前を向く。元いじめられっ子の百花も前を向く。今回のオリパラは大きな障害を乗り越える大会になるけど感染者が少ないことを祈ります。

2021/07/07

ポップノア@背番号16

スローペースで涙脆い百花と、無愛想だが負けず嫌いの宝良。宝良は前途あるテニスプレイヤーだったが、高2の秋に事故に遭う。希望を失った彼女の為に百花は車いすテニスを勧め、自身も車いすメーカーに就職する。大好きな阿部先生の新作。前半は車いすの製作工程にやや疲弊したが、中盤遡って事故からの百花の奮闘ぶりには心奪われた。小5のみちるに「歩けなくなっても決して終わりじゃない」と説く百花の熱意、小学生相手に手加減をしない宝良のクールさも面白い。宝良は同性の後輩からチョコを沢山貰うタイプだね。Side 宝良も買います!

2020/03/16

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