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ソルハ (集英社文庫)

ソルハ (集英社文庫)

ソルハ (集英社文庫)

作家
帚木蓬生
出版社
集英社
発売日
2020-07-17
ISBN
9784087441338
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ソルハ (集英社文庫) / 感想・レビュー

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future4227

毎日耳にするのに実はよく知らない国アフガニスタン。ソルハはダリ語で平和を意味する。あとがき以降の作者のメッセージが胸を打つ。他国の不幸を自分たちとは無関係の対岸の火事として見ている私たちに、グサッと胸に突き刺さる言葉がいくつも出てくる。タリバン支配下では歌も踊りもトランプも凧揚げも禁止。女性はお洒落や外出、学校や仕事も禁止。そして驚くべきはサッカーのハーフタイムに行われる公開処刑。そんな中でも隠れて勉強する子どもたち。何か手を差し伸べたいという気持ちに駆られる。アフガニスタンに早く平和が訪れてほしい。

2021/09/29

たぬ

☆4.5 舞台は90年代後半から2000年ちょっとすぎくらいのアフガニスタン。ロケット弾でクラスメートが死に、母が街で射殺され、サッカー場で公開処刑が行われる死と隣り合わせの日々。読むのがつらくなるほどにタリバンによる圧政がひどくてね。たとえ規律を守っていてもこんなにがんじがらめでは「人間として生きている」とは言えないよね。主人公のビビ一家はじめ出てくる市民が魅力的で人格者揃いだから余計に胸が痛かった。今も不安定なアフガニスタン、一日も早くソルハ(平和の意味だそうです)になってほしい。

2023/03/02

niisun

1978年:ソ連のアフガン侵攻。1980年: モスクワ五輪の西側ボイコット。1989年:ソ連の撤退。1996年:パキスタン支援のタリバン政権樹立。2001年:同時多発テロと米軍の空爆からの米国寄り政権樹立。1972年生まれの私は、NEWSを通じてリアルタイムで見てきた現実。小説はこの時代に首都カブールで暮らす家族の物語。家族の中で最年少の少女の目線で描かれてます。まるで見てきたように描かれてますが、故中村哲氏の語った現地の姿とも違うかな?物事は様々な角度から見ないといけないが、知るきっかけには良い本です。

2020/10/24

えみ

一秒先も見えない戦禍のアフガニスタンで、未来を見続けて成長していく一人の少女・ビビの物語。児童書とされている本書だが、アフガニスタンという国の本当の理解を得るために、老若男女問わず読むべき一冊だと思った。当たり前のことが当たり前にできる幸せ。自由なくして本当の平和とは言えないこと、懸命に生きるビビの姿を通して改めて心に刻んだ。無辜の民の悲劇。メディアで報じられた以上の悲惨さ。タリバンとそれに関わる国際テロ組織アルカイダの支配の惨状。それでもビビの無垢な好奇心に輝く未来を!と心から願いながら本を閉じた。

2020/07/21

ナチュラ

本の交換会で頂いた本。自分ではこのような機会が無いと絶対読んでなかったと思う。読んでとても良かった。アフガニスタンの首都カブールに住む少女ビビが主人公の小説なのだが、とてもリアルでドキメントのように感じた。アフガニスタン国内の内戦、イスラム国、タリバン政権など、少しだけでも知ることができて興味を持った。今現在でも学校が爆破され、複数の子供達が犠牲になっているニュースなどを聴くと胸が締め付けられる。 日本はつくづく平和な国だど実感できる。児童向けなのでとても読みやすい。

2021/05/05

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