猫がいなけりゃ息もできない (集英社文庫)
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「猫がいなけりゃ息もできない (集英社文庫)」のおすすめレビュー
17歳で旅立った愛猫は、記憶の中で生き続けている! 感涙必至のエッセイ『猫がいなけりゃ息もできない』
『猫がいなけりゃ息もできない』(村山由佳/集英社)
子どもの頃から、猫が好きだった。祖父母の家には、ほぼ野良と化した三毛猫がいて、名前は「ミミ」といった。週末に遊びに行くたび、私はミミと野原で遊び、多くの歳月を共に過ごした。
今現在、私は猫との生活が許されない状況にある。どういうわけか、20歳を過ぎた頃に突然、重度の猫アレルギーを発症してしまったのだ。それ以降、猫と暮らす人々が世に出す写真や文章、映像のみが、私が猫を愛でられる唯一の存在となった。
村山由佳氏の著書『猫がいなけりゃ息もできない』(集英社)は、Web連載時から大きな反響を呼んでいた。私自身、すでに本書を3回は読んでいる。結末はとうに知っているのに、毎回こらえきれず、目からも鼻からも大量の滴が流れる。「悲しいから」ではない。著者が寄せる、愛猫「もみじ」への深い愛情に圧倒されてしまうからだ。
著者は元来の猫好きで、その「好き」の比重は、タイトルからも想像がつくだろう。メインクーンの「銀次」、黒のハチワレ「サスケ」、サビ色の三毛「楓」、ラグドールの「青磁」、そして、一際美しい三毛「もみじ…
2022/12/31
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猫がいなけりゃ息もできない (集英社文庫) / 感想・レビュー
mae.dat
オープニングで御尊父様が急逝して、残された青磁くんを引き取る事になってね。全部で5匹になった所から始まるんですね。だから5匹との暮らしについて語られると思うじゃ無いですか。そこから遡り、それ迄の愛猫達との関わり等をザッとさらってね。それからは殆どを17年と10ヶ月間の苦楽を共にしたもみじちゃんの事に費やすと。ねこが飼い主と意思疎通する。一方的に理解している様に感じる不思議分かります。特に闘病する最期の数ヶ月に頁が割かれていてね。由佳さんの献身と、儂自身の愛猫への想いが交錯して胸に迫るものがありますよ。
2023/11/15
小梅
2021年、猫本2冊目。今はTwitterでフォローしているが、当時はまだTwitterをやってなかったので知りませんでした。もう号泣号泣。相思相愛な人間と猫。
2021/02/19
ふう
飼っていた猫によせる思いにあふれた本です。もみじ、17才。とくに口の中に癌が発症してからの、もみじの頑張りと動物病院の先生の懸命な治療、何より作者の献身的な愛情に胸を打たれました。わたしも昨年秋にアイコンの猫が肺炎になり、毎日通院しました。夜は隣で寝ました。峠を越えたとき、どんなにうれしかったか…。小さな命がくれる豊かな時間。心を通い合わせて愛されて、もみじは幸せな猫でした。
2021/01/25
ぶんこ
「私にとって彼女は、誕生の瞬間から見守ってきた子どもであり、変わらぬ愛情を注いでくれる庇護者であり、唯一無二の戦友であり、信じるに足る同志であり、誰より愛しい恋人であり、文字通り、半身であったのだ。」「おおかた18年もの間ずっとそばにいて、できそこないの私を世界でいちばん愛してくれた。」そして、もみじの言いぶんとして「いつかもし、縁あって次のコを迎えることになった時は、うちの代わりやのうて、そのコとして可愛がったって欲しいねん。」この言葉だけで感無量。特に最初の結婚の途中から一緒にいてくれたことが救い。
2023/01/09
Kazuko Ohta
今から自分が書こうとしていることをわりと最近そっくりそのまま書いた気がすると思ったら、角田光代さんの『平凡』を読んだときのことでした。十数年飼っていた猫が亡くなったときを思い出します。「あと1週間の命です」と病院で言われた帰り道、ケージを抱えて母とわんわん泣きました。もうどこにも力が残っていないはずだった死ぬ前日、よろよろと見納めのように庭をぐるり一周していたわが家の猫。翌朝、どうやってたどり着いたのか、両親の枕元で息を引き取っていて、今度は家族で号泣。猫が人になつかないなんて絶対ウソ。やっぱり猫が好き。
2021/02/15
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