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本と鍵の季節 (集英社文庫)

本と鍵の季節 (集英社文庫)

本と鍵の季節 (集英社文庫)

作家
米澤穂信
出版社
集英社
発売日
2021-06-18
ISBN
9784087442564
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「本と鍵の季節 (集英社文庫)」のおすすめレビュー

日常には「謎」がたくさん! ふたりの男子図書委員の推理と友情が心地よいビターな青春ミステリー

『本と鍵の季節』(米澤穂信/集英社文庫)

 青春といえば、よく「甘酸っぱいもの」と形容されるが、本当はもっと爽やかでほろ苦いものではないだろうか。米澤穂信氏による『本と鍵の季節』(集英社文庫)は、放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む6編の連作短編ミステリー。まさに青春の爽やかさとほろ苦さが感じられる作品だ。

 米澤穂信氏といえば、『氷菓』をはじめとする「古典部」シリーズや「小市民」シリーズなど、高校生の青春を描いた日常ミステリーで知られるが、本作もその系譜を継ぐ作品。扱われる謎は、日常ミステリーの枠からちょっぴりはみ出したものだが、日常のすぐ近くにあるもので、読後感はなんとも切ない。謎を解き明かす楽しさを感じさせつつも、ビターな青春の味わいも感じさせるのは、米澤作品ならではの魅力だろう。

 主人公は、高校2年生の堀川次郎。図書委員の彼は、利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門と当番を務めている。松倉は背が高く顔もよく、よく笑う一方、ほどよく皮肉屋な良いやつだ。まだ知り合ってから日は浅く、いつも一緒にいるよう…

2021/6/18

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本と鍵の季節 (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ponpon

高校の図書委員、松倉と堀川を主人公とした学園ミステリーそして苦めの青春小説。彼らに謎解きの依頼があり、それを解き明かすのが基本構成だが、依頼主が伏せている暗部をも明らかにされ、一件落着という終わり方をしないのは著者らしい。やがて最終章では、松倉が依頼主となり驚くべき事態が明らかになるが、それまでの各章はここへの前振りだったのかと感嘆。最後の一行も味わいがあって良い。解説の「光と影のバランスが素晴らしい小説」には納得。松倉と堀川の適度な距離感が良いコンビで、続編の予定があるのが嬉しい。満足の一冊。

2021/06/25

NADIA

進学校である公立高校に通う「僕」こと堀川は、背も高く顔もいい目立つ存在である松倉と同じ図書委員を務めることで親しくなった。以前、先輩から出題された暗号解読に松倉が正解したことがあり、ちょっとした謎が持ち込まれるように。図書委員コンビが謎を解決するスタイルの連作短編集だが、学園ものとしては内容は少し重い。それでもテンポがいいのでサクサクと読み進めることができる。終盤にいつの間にか探偵役が変わっている所がとても新鮮で面白い。

2021/07/14

優輝

初読みの作家さんだったけど面白かった 読みやすく伏線もわかりやすい初心者向けでした 主人公堀川と相棒?の松倉のちょっと斜に構えてて小気味よい掛け合いと謎解きが楽しかったです 続編も制作予定との事で楽しみです 米澤先生の他の人気シリーズも時間作って読んでみたいと思います( ˙꒳˙ )ゞ

2021/07/19

エドワード

高校二年生で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門が解決する様々な謎。同級生の家の金庫のダイヤル。美容院のロッカー。細部にわたって張り巡らされた<鍵>が痛快だ。舞台となる図書室。紙の匂いが懐かしい。米澤穂信さんの分身のような二人から、本への限りない愛情が伝わってくる。二人の間に流れる絶妙なバディ感と沁みる友情も高校生ならではの爽やかさ。最終話は家族のことを語らない松倉の意外な生い立ち。人間、表面だけではわからないことがある。松倉の親父の言葉「やばいときこそ、いいシャツを着るんだ。わかるか?」が印象に残る。

2021/07/04

中原れい

高校生が主役、3つめ。たぶん一番はっきりしててビターだと思う。舞台が東京都内というのが効く方向の、高校生には重たいんじゃない?って種類の苦さだ。または「そういうのにもそろそろ慣れなくちゃ」か?主人公2人は以前の小鳩君ぽい特徴の堀川君が語り手、相棒がいろいろ謎の多い松倉君。「ぽさ」や謎がからんんでけん制し合うことも多い彼らの半年くらいを描いた短編が6編。男の子こんなもんじゃない?という関係性が心地よくて読みが進みました。

2021/10/27

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