読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

火影に咲く (集英社文庫)

火影に咲く (集英社文庫)

火影に咲く (集英社文庫)

作家
木内昇
出版社
集英社
発売日
2021-08-20
ISBN
9784087442823
amazonで購入する Kindle版を購入する

火影に咲く (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

えみ

一寸先は闇。しかし、その闇にも色がある。明日の命さえままならない動乱の世で、死を常に身近に感じながら幕末を駆けた志を持つ者たちの面影を闇の中に見る。張紅蘭・吉田稔麿・沖田総司・高杉晋作・坂本龍馬・中村半次郎。行き場のない想い、殺伐とした熱狂、血の花が咲く京の都。佐幕も倒幕も関係ない。泥水の中でも美しい花が咲くように、どんなにその手が血で汚れようとも心が嫉妬で染まろうとも彼らの生の中に鮮やかな華は咲く。誰一人恥ずべき道は歩んでない、己の信じる道をただ歩む。それが愚かでそこが魅力。だからこの時代が好きなのだ。

2021/08/21

エドワード

繰り返しドラマの舞台になる幕末、激動の京都に集う、お馴染みの志士たちの陰で健気に生きる女たち。どの章も彼女たちの一途な愛が胸を打つ。池田屋で命を落とす長州の吉田稔麿と、小川亭の若女将・てい。沖田総司と診療所ですれ違う老女・布来。祇園随一の芸妓・君尾と高杉晋作、井上聞多の邂逅。土佐の岡田健三郎は、寄宿先の売薬商・亀田屋のタカとの約束のお蔭で、坂本龍馬暗殺の場から逃れた。薩摩の中村半次郎は煙管屋の娘・さとと二人で写真を撮る。一瞬一瞬を命がけで生きたことは男も女も同じだ。尊さにおいて歴史は愛に遠く及ばない。

2021/09/14

earlybird_kyoto

木内昇さんが幕末を描いた作品はいくつか読んでいますが、新撰組隊士を描いた『幕末の青嵐』『地虫鳴く』がとても好きです。本書にも沖田総司や土方歳三、永倉新八が『呑流』に登場しますが、やっぱりいいな、と思いました。何がいいのかということについては、解説の藤田香織さんが書いておられるとおり、「見て、聞いて、歩いているような臨場感」を感じられるのだと思います。他にも吉田稔麿、高杉晋作、坂本龍馬、中岡慎太郎、中村半次郎らが懊悩したり、世を変えようとかけずり回る姿が生き生きと描かれていて、大満足の一冊でした。

2021/09/24

はちみつ

幕末を題材にした小説はあまり読んでいないのですが、高杉晋作など、名前だけは知っているという人物に興味を抱きました。坂本龍馬などもし暗殺されることなく生きていたらどんな世の中になっていたんだろうと思った。

2021/09/26

ながしのヨッシー

短編は良い。隙間の時間で楽しめるからだ。 本書の中で、特に【薄ら陽】がいい。 間者である吉田稔麿に灯が射した。 束の間に出逢った女の始末に魅せられたのだ。 閂の掛かった藩邸の門は、こだまのように、稔麿に降りかかる。 「たかが、下僕ひとりではないか」。 若者が早死にするのは、つらい。

2021/09/14

感想・レビューをもっと見る