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線量計と奥の細道 (集英社文庫)

線量計と奥の細道 (集英社文庫)

線量計と奥の細道 (集英社文庫)

作家
ドリアン助川
出版社
集英社
発売日
2021-08-20
ISBN
9784087442892
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線量計と奥の細道 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ばななな

自分が住むこの国のために、何ができるか? 震災、原発わからないなりに、作者が体当たりで行動をしていく。 意味はないのかもしれない。それでも自分の足で自転車をこぎ、自分の目ーで見て、その場にいる人と関わる。自分の心で感じようとして、悩む。 そんな等身大のノンフィクションが、とても心地よかったです。

2021/11/08

ターさん

『おくのほそ道』を読んでいると友人に言うと、「これを読んでみたら」と渡された。大震災後、ドリアン氏は全行程六百里を旅した。旅のお供は線量計。道中、放射線量を計測していく。芭蕉が旅した場所に、「分け隔てなくセシウムを降らせた」著者は災害の真実を知りたいという気持ちで計測する。しかし、それが「多くの人を傷つけてしまうことになるのではないか」と考えるようになる。最初は自転車で旅を始めるが、列車や車で移動するようになる。芭蕉だって、馬や船を使ったりした。40年前、東北を自転車で縦断した。一生忘れられない旅だった。

2023/01/14

takao

ふむ

2023/01/05

バーベナ

東日本大震災の翌年、電動でもない普通の自転車で、松尾芭蕉の奥の細道を辿る。自ずと、まずは東北を目指すことになる。自然と弱者の立場に寄り添うドリアン。でも、そのうちに、可哀そうな立場の人としてではなく、楽しみも、希望もある、そうやってちゃんと生きている人々がいる、そのことを読み進むうちに実感してくる。『あん』のことが一行だけ出てくる。繋がっている。

2022/05/31

専門学校に進学時、下宿先に今みたいにスマホ、テレビを持たず、唯一、聴ける媒体がラジオであり、夜中、暗くして、ベッドに横たわりながら、聞いていたのが、今作の著者、ドリアンさんの悩み相談だった。 それから、20数年後に本書を手に取ったとき、ドリアンさんの叫びが蘇り、読んでみた。線量計を持っての自転車紀行で、奥の細道にリンクしながら、地震直後の舞台を独自の真贋と分析、逃れることが出来ない現実を懸命にごく普通に暮らしてる人々の市井を温かい目線で描いてる考えさせられほのぼのする一冊であった。

2021/12/25

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